shunchi極楽日記


男女の価値観

ある日、東京に住む友人のしゅのんさんに会いに行った。
しゅのんさんは車を新しくしていたらしく、ドライブに連れて行ってもらうのだった。

しゅのん「いや〜タカちゃんにこの愛車に乗せたくてさ。ふふふ」

タカコ「えー本当?えへへ」

しゅのん「ふふ。この音聞いて聞いて。」

そういうとエンジンをわざとふかすしゅのんさん。

ブォーン ブォーン といい音が聞こえてくる。
しゅんちの車とは違い、軽やかな良さそうなエンジン音である。

しゅのん「ね。いいでしょいいでしょ。どお?」

タカコ「・・・お、音?何も聞こえないけど・・・」

しゅのん「え・・・?」

しゅんち「あ・・・お、音っていってもオーディオじゃないからね?」

タカコ「え?違うの?」

しゅのん「・・・。」

しゅんち「エンジンの音が良いって意味ね。」

タカコ「エンジンの音に良いとか悪いとかあるの?」

しゅのん「・・・。」

しゅんち「あ、あるさぁ・・・エンジンの音が良ければ速いとかさ・・・」

タカコ「ふぅ〜ん・・・。」

しゅんち「あ、ところでこの車ってターボじゃないですよね?」

しゅのん「え?うん。NAだよ。」

タカコ「たーぼ?」

しゅんち「ああ・・・速くなる装置みたいなもんかな。」

タカコ「ふ〜ん。速くなるの?」

しゅのん「そだね。まあこの車には付いてないけど。」

タカコ「速くなると何かいい事あるの?」

しゅのん「・・・。」

タカコ「燃費がよくなるとか?」

しゅのん「いや・・・むしろ悪くなるかな・・・。」

タカコ「え!?悪くなるの?・・・何が良いの?」

しゅんち「は、速くなるって事自体が良い事なんだよ・・・。」

タカコ「ふーん・・・。」

しゅのん「・・・。」

タカコにとっての良い車とは、経済的でお掃除しやすい事なのである。
どうもしゅのんさんの愛車の良さが伝わらない。

しゅのんさんは呆然としながら煙草に火をつける。

しゅんち「あ!ザクのライターだ!」

しゅのん「ふふふ。」

しゅのんさんはザクをモチーフにしたライターを持っていた。
しかも赤色なのでシャア専用ザクである。

タカコ「んー・・・。」

しゅんち「どした?」





タカコ「ザクって誰?」


しゅのん「・・・・。」

しゅんち「・・・が、ガンダムに出てくるロボットなんだけどさ。」

しゅのん「違う違う!!ロボットじゃなくてモビルスーツね。MS。」

タカコ「強いの?」

しゅんち「い、いや弱い・・・。」

タカコ「弱いのにいいの?」

しゅのん「・・・・。」

タカコ「・・・・???」

しゅのん「・・・このザクは赤いからシャアって人の専用機でね。」

タカコ「しゃー?」

しゅんち「いや、それは勝俣だからね。シャアね。シャア。」

しゅのん「ジオン軍の人なんだけどね。」

タカコ「じおん軍?どこの国?」

しゅんち「いや・・・実在はしないんだけどさ。」

タカコ「ええ!??作り話なの!?」

しゅのん「・・・・。」


もはやガンダムもただの作り話である。


しゅんち「おっ!目が光るこのザク。」

しゅのん「ふふ。いいでしょ。」

そのライターは目が赤く光り、結構凝った作りになっていた。
しゅのんさんは面白くて凝った物をよく持っているのである。

タカコ「んー・・・。」

しゅんち「どした?」

タカコ「光ると良い事があるの?」

しゅのん「・・・。」

しゅんち「いや・・・光るって事自体が良い事なんだけどさ・・・。」


タカコ「さっぱりわかんない。」


しゅんち「・・・。」

しゅのん「・・・。」




男女の価値観は難しいものである。

女の子にとってみたらガンダムはもはやただのロボットってわけですな。
目が光ろうが、ビームが出ようがそれはただのライトでしかないってわけで、別に暗くて困ってないから光らなくて結構ということなんだね。

世の中の価値観って色々なんだなぁーって思った出来事でした。
しかし、ここまで価値観が違うのも面白かったなぁ。

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