前歯が妙にしみる。
CMなどでよく聞く知覚過敏かと思い、シュミテクトを使用してみたが、
全く効果がでず。
痛さ募るばかり。
歯が痛いと食事も楽しさ半減である。
これはもう歯医者に行くしかないと思い、勇気を振り絞って歯医者に行くと決めたのだった。
・・あらかじめ予約をし、約束の時間に歯医者到着したしゅんち。
診察券と保険証を受付けに提出し、緊張した面持ちでソファに座りで順番を待つ。
しゅんちは歯医者が苦手である。
昔から歯が弱かったのか、虫歯の多いしゅんちは歯医者にはよくお世話になっていた。
しかし何度行っても慣れない場所である。
緊迫感を高める歯医者独特の薬品臭。
絶望感を漂わせるBGMのクラシック音楽。
恐怖感を高める診察室から聞こえる子供の絶叫。
まさに死刑台に向かう死刑囚の気分と言ったらいいだろうか。
そんな気分で平静を装うための雑誌を眺めながら恐怖の順番を待つのだった。
「しゅんちさ〜ん。診察室へどうぞ〜」
緊張のためか軽く裏声で返事をし、診察室に向かう。
否応がなしに心拍数が上がる。
そして診察室に入り軽く挨拶した後、死刑台・・・いや、診察台に横たわり縄・・・いや、前掛けを首にかけられる。
歯科医「今日はどうされました?」
しゅんち「えっと・・・前歯がしみるんです。」
歯科医「へーそうですか。冷たいとしみますか?」
しゅんち「そうですね・・・冷たい水とか飲むと結構しみますね。」
歯科医「冷たいと・・・ですね?熱いのはどうです?」
しゅんち「そうですねぇ・・・最近熱いのもちょっとしみるかな・・・。」
歯科医「え!?熱いのもしみるんですか?うーんまずいかな・・・ちょっと見てみましょう。」
しゅんちの場合、歯医者に行くというのは最終手段である。
もう痛くてたまらなくなった頃に行くので歯医者に必ず言われる言葉はコレである
「なんでこんなになるまで放っておいたんですか。」
そう言われる覚悟を決め、間抜けに口を開けるしゅんち。
歯の裏を見るための丸い棒状の鏡を手に取り覗き込む歯科医。
コンコンと歯を叩いてしゅんちの反応を見る。
歯科医「これ痛いですか?」
しゅんち「ひひゃ、ひゃまりひはくにゃいでふ。(いや、あまり痛くないです。)」
歯科医「じゃあ、これは?」
しゅんち「ひょっほだけ、ひはいでふ。(ちょっとだけ痛いです。)」
歯科医「なるほどなるほど・・・。」
歯科医はカルテになにやら書き込んでいる。
歯科医「これはあまりひどくないかもな・・・?」
しゅんち「ほほっ!?(おおっ!?)
歯科医「よく早めに来てくれましたね。もうちょっと遅かったら大変な事になってたかもしれませんよ。」
しゅんち「ひょんほでふか?(本当ですか?)」
歯科医「神経も大丈夫かもしれませんし、今日は簡単な処置だけで済みそうですね。」
いつもとは違う好感触な診断。
大事にならなさそうだとほっと胸を撫で下ろすしゅんちであった。
歯科医「念の為もうちょっと検査しますね。ちょっとしみるかもしれませんが、痛かったら手を上げて下さいね。」
そういうと歯科医は変なスプレー缶を手に取りしゅんちの前歯に吹きかけた。
シュー・・・
しゅんち「!!」
痛っっっっ!!!!
転地がひっくり返るほどの激痛。
授業でもほとんど手を挙げた事のないしゅんちであったがこの時ばかりは誰よりも早く、誰よりも真っ直ぐに手を挙げるのだった。
歯科医「あぁ・・・いまものすごい痛そうでしたね・・・。」
しゅんち「ふぁい・・ひゃなりひたきゃったでふ。(はい・・・かなり痛かったです。)」
歯科医「これは・・・神経までイってますね。」
しゅんち「ふぇ・・・?(え・・・?)」
歯科医「ちょっとー麻酔持ってきて。」
しゅんち「ひぇ・・・!(げ・・・!)」
大手術開始。
キュイィィィィ〜〜〜〜〜ン(機械音)
ぎょえええぇぇぇえ〜〜〜〜〜〜(断末魔)
・・・結局、歯の状態はかなり悪かったらしく麻酔を使って神経を抜くという大事になってしまったのだった。
もう1週間ほど早ければこんなことにはならなかったかもしれない・・・。
シュミテクトでごまかそうとした自分を責めるしゅんちであった。
<今日の一句>
おやしみる? 痛いと思ったら すぐ歯医者
医者に行くのはいやだけど、歯医者って特に恐ろしいよねぇ。 しゅんちの家系は歯が弱いから歯医者率も高いんだよね。 歯って自然治癒しないらしいから、行かなきゃ治らないし、行くのはやだし・・・ そんな葛藤を繰り返しているうちに虫歯が悪化・・・という悪循環なんですね。 あーあ・・・またそろそろ歯医者行かなくちゃなぁ・・・。 |
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