しゅんちは仕事の昼休み、昼食を食べに行きつけのお気に入りの食堂に行った。
その店は本来、中華料理店なのだが、ソースカツ丼が名物の店なのだ。
店内はかなりボロく、とても綺麗な店とは言いにくいのだが出てくるカツ丼が凄まじい。
もはやご飯の上にカツが乗ってるのではなく、ご飯がカツの下敷きになってるという感じなのである。
さらに、量が多いだけでなく肉は柔らかくジューシーでかなりうまい。
そんな店だから地元では知る人ぞ知る店となり、昼時はいつも満員御礼なのである。
今日も相席で見知らぬおじさんの横に座るしゅんち。
実はこの店はカツ丼も凄いのだが「定食」はもっと凄いのだ。
大盛りのご飯、具だくさんのみそ汁に加え、名物の巨大カツとたまご3個は使ってるであろう巨大野菜オムレツ。
漬け物とキャベツまで大盛りで更に、コーヒーまでついて750円なのだ。
この店の名物はカツ丼にあらず「定食」にあり byしゅんち
・・・と格言まで出てしまうほどの常連のしゅんちなのであった。
いつものようにアフロパーマのおばちゃんに「定食」をするしゅんち。
そして、お茶を飲みながら料理を待っていると、男女6名くらいの大学生の団体客が入ってきた。
その団体客は店をきょろきょろしながら恐る恐るカツ丼を全員分注文したようだ。
恐らく、地元の評判を聞きつけて名物のカツ丼を食べにきたのだろう。
本当の名物は定食なんだがな・・・フフッ。
軽く優越感を味わうしゅんち。
そして、しゅんちの料理が運ばれてくる。
まるで戦いに挑むかのように箸を割り、気合いを入れてカツにソースをぶっかける。
よっしゃ!今日も食うでぇ〜!
なぜか関西弁で気合をいれガツガツとむさぼるように定食を食べ始めるしゅんち。
・・しばらくすると、今度は業務用の大きなテレビカメラとよくスタジオで見かけるマイクを持った二人組が店内に入ってくる。
しゅ・・・取材!?
さっきまでガツガツ食べていたしゅんちだが、急におとなしく上品を装う。
食い散らかしたお皿はすでに手遅れ。
そして、カメラマンは店内を一通りぐるりと撮影した後、先ほどの学生達に近づきインタビューを始める。
レポーター「えーっと みなさんは学生さんですか?」
男学生「あっ・・・はい。サークルの仲間です。」
やはり大学生だったか
レポーター「ああ〜そうですか。で、この店には初めてですか?」
男学生「えっと・・・カツ丼が有名って聞いたんで、みんなで来てみようかと思いまして・・・。」
フ・・・やはり一見さんかい・・・3年通い続けた俺にこの店の良さを語らせろ!
レポーター「それで皆さんはカツ丼を注文したんですね。」
チッチ・・・カツ丼なんかより定食の方がすげえんだよ!・・・わかってないよ・・・なんつったって俺は3年・・・
レポーター「なるほど!で・・・お味の方はどうですか?」
男学生「えっと・・・はい。おいしいです。量も多くてびっくりです。」
量が多いだぁ?こっちを見れ!みろこのカツとオムレツのビックボリューム!カツ丼がかすんで・・・
レポーター「はい!ありがとうございました。えーとそれでは今度はこちらの女性の方に・・・。」
しゅんちが座っている席は大学生達が座るすぐ隣・・・。
位置的にしゅんちが次のインタビューの可能性が高い。
それでは次はこちらのサラリーマン風の方にインタビュー!
・・・という風に来るはず!
しゅんちは軽く咳払いをし、インタビューされた時のセリフをシュミレーションし始める。
〜練習中〜
「この店の名物はカツ丼?
いやいや、定食はもっとすごいんです。いや〜まさに名物はカツ丼にあらずってやつですかね?ははは
いや〜実は俺、かれこれこの店に3年くらい通ってまして・・・」
完璧。
さぁ・・・来い!準備万態
いつでも行けます!
レポーター「はい。女性の方ありがとうございました。」
さあ来るぞ・・・
それでは次はこちらのサラリーマン風の方にインタビュー・・・・
それでは次はこちらのサラリーマン風の方にインタビュー・・・・
それでは次はこちらのサラリーマン風の方にインタビュー・・・・
レポーター「はい!以上どんぶり特集をお送りしました!」
どんぶり特集・・・・
定食を食ってるしゅんち用無し。
いやぁ〜この頃は若かったのでこの定食食べれたけど、今は無理だろうなぁ〜。 本当に凄いボリュームだったんですよ。 それにしても750円はお得だよなぁ。 当時この日記を読んだ読者から「どの店ですか?」というメールが殺到しました。(1通) そういえばこの店最近やってないよなぁ・・・。つぶれたかな? |
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