shunchiの極楽日記


act 66 花粉症の叔父

花粉症・・・。
これにかかった人は常時、目の前でコショウを振りまき散らかしているかのごとく激しいくしゃみと目のかゆみ襲われるらしい。
しゅんちには今のところ縁のない難病である。

しゅんちと仲の良い親戚のケン叔父はかなりの重度の花粉症らしい。
季節はピークを迎える頃など、ティッシュ箱を常に脇に抱え非常に辛そうである。

スキー場でもないのにゴーグルをしている。

スキー好きのケン叔父・・・

まさに・・・
ゴーグルオールシーズン着用。
突然の雪にも大丈夫。

そんなゴーグルをはじめとした世の中に出回っているのが花粉症グッズの数々。
今回の話はそんなケン叔父の花粉症グッズエピソードである・・・。

季節は暖かい陽気に包まれる春。
ケン叔父の花粉症はピークを迎えていた。

そんな時、社内で飲み会が行われた。

ケン叔父はスーツ姿にゴーグル着用という奇怪な格好で参加。
その席に一応保険ということで、ある花粉症グッズを持ってきていた。

そのグッズというのは携帯眼球シャワー。
小さいポンプのようになっていて、水道が無くてもその場で目を洗浄できる優れものらしい。

ケン叔父は宴会中どうしても目がかゆくなり、その秘密道具を使わざるを得ない状況に陥る。
そこで、早速その場で眼球シャワーを取り出し目を洗浄することにした。

すると、それを見ていた会社の同僚が声を掛ける。

同僚「へ〜〜 それはすごい道具ですなぁ〜。花粉症の人にはもってこいですねぇ。」

叔父「ははは こいつは本当に便利だよ。」

そして、得意気に目を洗い始め、排水用のチューブをさっきビールを呑んでいたコップに入れるケン叔父。
目を洗った後の排水はコップにたまることになる・・・。


しかし・・・そのコップには・・・


排水コップの底にビールの残り少々。




そこにつがれた洗浄後の水は見事に黄色。








それを知らずに突然、コップの水を見た同僚の顔色が変わる・・・・。




同僚「す・・・・すごい花粉ですね。」



ビール水を花粉と勘違い。

そんな花粉付いてたら、むしろ目医者に行け。


act 67 バレンタインデー

本日2/14はバレンタインデー。
いわずと知れた女性が男性にチョコレートをプレゼントする日である。
今日、しゅんちも会社の事務の女の人からチョコレートを貰った。
もちろん義理チョコである。

改めて考えてみると、社会人になり、義理チョコの「義理」の部分がずっしり重くなった気がする。
明らかに学生の頃の義理チョコとは違ってるように思える。

例えば・・・

学生の頃・・・
バレンタインデー当日の朝。学校に行くと仲の良い女友達に話しかけられる。

「おはよう!はい!チョコレート。まぁ 義理だけどね。あはは」

義理にしたって貰えるだけうれしいチョコ。
その女の子と恋愛関係ではないにしろうれしいものである。

しかし・・・

現在の職場にて・・・

「おはようございます。みなさんこれ食べて下さい。」

女性事務員はまさにその名の通り事務的に役職の上の順番からチョコレートを配り始める。

「給湯室で悪口を言っていた上司」
「ちょっと苦手な先輩」も全員

全く同じチョコ。

まるで、戦時中の配給のごとし。

さらに、もらったチョコをよく見てみると・・・・

昨日セブンイレブンで見かけたのと一緒。

義理チョコというより・・・「義務チョコ」か。
まぁ・・・もらえただけよかったのさ・・・と開き直り朝飯代わりにチョコをかじるしゅんちであった。

・・・仕事も終わり、帰りにコンビニに寄るしゅんち。
すると、いつものちょっとかわいい女の店員さんがレジに立っている。
買う物を決め、レジに向かうしゅんち。

「いらっいませ・・・」

その店員さんはしゅんちの買った商品のバーコードを「ピッピ」と読み込み、袋に詰め込む。

店員さんの詰めてくれた袋を受け取るしゅんち。
すると、一番上に買った覚えのないかわいらしい箱が入っている。
そこで・・・

「あ・・・あれ?俺、これ買った憶えないですけど・・・。」

・・・するとその女の店員は

「あ・・・あの・・・ごめんなさい。私からのバレンタインチョコなんです・・・。
手作りでまずいかもしれないけど、よかったら食べてもらえませんか?」

毎日通っている内に密かに思っていてくれたのか・・・?
感動・・・これこそ、しゅんちの求める最高のバレンタイン。

なんて・・・


ありもしないシチュエーションを妄想する自分に改めて感心し、全く何事もなくまっすぐアパートに帰り着くしゅんちであった・・・。


<バレンタインの法則>

チョコが嫌いな人に限ってたくさん貰う。


act 68 ガソリン限界地点

車の運転をする者において、常に気になる事、それはガソリンの残量である。
最近のほとんどの車はガソリンが無くなりそうになると警告ランプが光る。
満タン時は特に気にならないガソリンメーターだが、ひとたび針が「E」に近づきランプがつく頃には
一躍、目視ランキングもバックミラーにせまる程の成長株になる。

さて、ガソリン補給のタイミングはいつだろうか?
これは人によって違うと思うが、一般的には警告ランプが着いてからという人が多いと思う。
しゅんちも普段はそうだ。

そう・・・普段なら・・・

しゅんちは車で移動する地方営業マン。
会社の車の給油は指定のスタンドでと決められている。
特定のスタンドと年間で契約しており、年間何割かの割引が受けられる為である。
もし、他のスタンドで給油しようものなら、経理から経費削減連呼攻撃を受けてしまう。
不況が続く昨今、経理の血走った目が怖いのでしゅんちも極力指定スタンドで入れるようにしている。

いつものように営業に出掛けるしゅんち。
今日はちょっと遠くの地域である。

・・・仕事をこなし、帰ろうとした時、給油警告ランプが着き始める。
しかし、今いる地には契約スタンドなどない。
スタンドがある地へは約1時間・・・果たしてガソリンは持つだろうか?

しゅんちは今までの色々な人のアドバイスを思い出していた。
「ランプがついてから10Lくらい余裕がある」「メモリがEより1メモリ下にいかなければ大丈夫」。
現在10Lまでと言わず8Lとしても80kmくらいは走れるはず・・・!
しゅんちは意を決しそのまま走ることにした。

そして、しゅんちは車を走らせる。いつもよりかなり頻繁にガソリンメーターをチラチラと見るしゅんち。
ガソリンメータに恋でもしたか?

大丈夫・・・大丈夫・・・

心の中でそうつぶやきながら徐々に指定ガソリンスタンドを目指した。

そして・・・50分が経過。もうすぐ到着である。
最後の長い下り坂。
その時・・・

エンジンを掛けるときしかお目にかかったことのない珍しい警告ランプが点灯。

道を照らすヘッドライトの明るさもガクッと落ちる。

急に筋力トレーニング器具のごとく重くなるハンドルとブレーキ。


これが・・・





ガス欠。

そのまま惰性運転のまま坂を降りきり、道路の横で緊急停止。
エンジンはかからない。

さて・・・どうしましょ?
しゅんちは暗くなった車内でしばらく考えた。

とりあえず・・・





揺すってみた。

夕暮れを迎えた暗い車内。緊急停止をしている車の中でスーツ姿の男が、
はしゃいでる子供のようにぴょんぴょん飛び跳ね揺らしている。

・・・そして、キーを回す。

たのむ!かかってくれ!かかってくれ!たのむ!


バックトゥーザーフューチャーのワンシーンのようにハンドルを叩きながら車に懇願するようにしてキーを回すしゅんち。

すると・・・

ブロロロ・・・

動いた!




本当かよ・・・。

ちょっと揺すったくらいで本当に動いてしまった車。
一人つっこみをしてしまうしゅんち。

そして、残る力を振り絞りガソリンスタンドを目指し、無事に到着。

給油中にしゅんちは色々考えた。
どうやら、ガソリンタンクの出口は車体の後ろ側に付いていて、最後の坂道でガソリンタンクが前に傾いた為ガス欠状態になったのだろうと考えられる。
それにしても、ガス欠というのは走らなくなるだけでなく、車内のあらゆる機能が停止してしまう事を改めて知らされた。

そして給油が終わり明細を渡される。

普段・・・42Lくらいしか入らないガソリンが今回は・・・



50L。

入りすぎ。

それにしても貴重且つ無謀な体験をしてしまったしゅんち。
結果としてはランプがついてからは5L=50kmくらいが限界で後は道路の条件で色々変わるということ。
さらに、ガス欠をするとブレーキもハンドルもめちゃくちゃ重くなるので事故の危険性がでてしまうこと。
そして、万が一ガス欠をしてしまったのなら、揺らしてみる。
これらの事を頭に入れときましょう。

というか・・・そんなことより
ケチらずガソリン入れましょう。


act 69 少年の勇気

ある日しゅんちがコンビニで立ち読みをしていた。
すると中学生らしき男の子が雑誌コーナーにやってくる。
しかし・・・その少年の態度は・・・

明らかに挙動不審。

万引き・・・・?
そんな不安がよぎり、しゅんちは少年の異常な挙動に目を取られ、彼の行動を本の隙間から横目で追うことにした。
しばらくうろうろしていたその少年は意を決したように雑誌コーナーに足早に歩み寄り、ばばっと雑誌を手に取る。

なるほど・・・そういうことか・・・。

思春期の一大イベント・・・・

しゅんち・・・
H本購入の現場を押さえることに成功。

その少年は手に取った雑誌の表紙を内側に向けぴったりと太ももに押さえつけながらレジに向かっていく。
競歩選手のごとく妙に足早。

途中、カモフラージュのジュースも一緒に購入。
少年の緊張感が痛い程しゅんちに伝わってくる。


わかるよ・・・君の気持ちは・・・。


しゅんちは若かりし頃の自分を重ね合わせる。



そうだ・・・徐々にレジに近づくんだ。

女の子に見られたら恥ずかしいぞ・・・。

気を付けろ・・・。

よし・・・今がチャンスだ!

表紙を下に向けてレジに出すんだぞ!



しゅんち心の中で少年を応援。

そして、少年はレジに客がいなくなったのを見計らうと速攻でレジに向かいうつむきながらその雑誌を見事購入。

ブラボ〜!コングラチュレイション!

これで君も大人の男(?)に一歩近づいたのだな!

しゅんちは店をそそくさと出ていく少年を暖かい眼差しで見送るのだった。
そんなほほえましい少年の思春期の1ページに乾杯。


まあ・・・本当は18歳未満購入禁止だけど。


そして、しゅんちは先ほど彼が買っていった雑誌はどんなものか見てみた。

「さてさて・・・どんな雑誌を買ったのかな?確かこの表紙の本だったよな・・・・・・

って・・・おい・・・・・・・・。」

言葉を失う・・・。


・・・少年よ。

誰にも悟られずレジに近づき、(しゅんちには悟られてるが)購入する手順はまさに完璧だったさ。
本の表紙を内側に向けてカモフラージュまでする綿密さ・・・。脱帽だよ。


でもね・・・

大人として・・・
いや、スケベな男大人のとして教えてやるよ・・・。

確かにね、中身を確認するなんて高レベルなことは無理だと思うよ。
大人になった今だって難しい事さ・・・


でもね・・・

表紙の女の子だけでこの雑誌を決めたのかい?
確かにこの雑誌の表紙の女の子はかわいいし、表紙の色使いもピンク色で期待感を煽るよ・・・。



でもね・・・



もうちょっとくらい表紙を見ようよ・・・。


表紙の文字だけでいいから・・・


たった一行でいいから


だって・・・


この雑誌は・・・


君の買ったその雑誌は・・・






トラック自慢の雑誌だよ?


中身はハチマキ、サングラス、パンチパーマ、トラック野郎目白押しだよ、コレ

月々の少ないおこずかいと、特大の勇気を振り絞って買った雑誌がデコトラ愛好誌。


勇気もお金もドブに投げ捨てた。


でもまてよ・・・もしかしてトラックマニアの少年だったりして・・・。
そんな疑惑を抱えコンビニを後にするしゅんちだった・・・。


act 70 ポーカーフェイス

しゅんちは会社の先輩に仕事を頼まれた。
それはある装置の説明だった。

しゅんちは物を売る営業マンであるが、たまに装置を納入した時に説明をしなくてはならない時がある。
高額の物ならば専属のサービスが来るのだが、少額な製品についてはなかなか融通も利かないので地方営業に任されてしまうのだ。
初めて見る装置をあたかも前から知っていたかのように説明しなくてはならないこともあり、ここがはったり営業マンの腕の見せ所である。

先輩は今回の装置は初めて売ったようで、以前一度売ったことのあるしゅんちに代わりに説明してほしいということなのだ。
1度経験すればプロ扱いである。
しゅんちはいつもお世話になっている先輩の為に快くその仕事を引き受けるのだった。

しかし・・・自信は全くない。
記憶も定かでない。

しゅんちと先輩は納入先に訪問する。
すると、装置の納入を心待ちにしていたお客さんがうれしそうに向かえてくれた。

先輩「えーっと 今日は専門の者を連れてきましたので。」

大嘘。

しゅんち「えー どうも初めまして。今日は私が装置を説明させていただきます。」

あくまでもにこやかに自信あり気に微笑む。
ここで怖じ気づいてお客に不安を与えてはいけないのだ。

しゅんち「えー 早速ですが装置を組み立てないといけませんのでちょっと時間がかかります。
準備が出来ましたらお呼びしますので、どうぞ他の仕事をなさって下さい。」


<作戦その1>
こちらとしては装置に触るのは実に半年ぶりなのでお客には席を離れてもらいその間に取扱説明書を熟読してしまおうという作戦である。


お客「いや〜 私、今日はヒマなので見学してますよ。」


作戦その1・・・
軽く失敗。

実はほとんど素人同然だとお客に悟られてはいけない。
動揺を押し殺し、しゅんちはあたかもベテランのごとく手慣れた仕草で装置を箱から出し始める。
プレッシャーが重くのしかかる。
決しておどおどしてはいけないのだ。

しゅんち「えーっと・・・すみません。テーブルタップを持ってきてくれませんか?」


<作戦その2>
お客さんになにか頼み事をし、そちらに意識をさせておき、その間に取扱説明書を熟読してしまおうという作戦である。

お客「はい。それなら目の前にありますよ。」

作戦その2・・・
軽く失敗。

こうなったら腹をくくってぶっつけ本番だ・・・!

装置を組み立てた後、パソコンと装置を接続しソフトのインストールを始める。
順調に思われたインストールだったが突然のエラー警告。



エラー:ドライバーが入っておりません。




しゅんち「ふむ・・・ドライバーか・・・。」

軽く顎に手を当て落ち着いた表情でモニターを眺める。しかし心の中は・・・

(な、な・・なに!?ド・・・ドライバ?こんなの前回あったっけか!!?やべーーーっ!)


しゅんち「あっ そうだった。先輩。その箱にフロッピーは入ってなかったですか?」


<作戦その3>
先輩にフロッピーを探させている間に注目をそちらに移し、おもむろに取り扱い説明書を・・・

お客「あれ?CD−ROMに入ってるってそこに書いてあるような・・・。」


作戦その3・・・
軽く失敗。


しゅんち「あ、そうでした。最近の新しいバージョンは・・・ごにょごにょ」


ごまかす。

そして、顔は平静を装いながらもドライバーのインストールを済ませ見事接続完了。

しゅんち「はい。おまたせしました。これで装置とPCが接続できました。」

(やった!やった!やった!出来た!!まぐれだ!

そして・・・説明に入る。

しゅんち「まずは電源を入れ・・・ん?  電源を入れ・・・  あれ?」

電源入らず。

<作戦その4>
たまにはわからないこともあるという事で製造メーカーに電話で問い合わ・・・

お客「あっ このボタン電源ですかね。ポチッ あっ ついた。」

作戦その4・・・
軽く失敗。

しゅんち「あー・・・ここでしたか。私うっかりしてました。では続きを・・・」

もみ消す。

そして、そこからはあたかも使いこなしているかのような口調で説明を始めるしゅんち。

しゅんち「えー というわけで これで画像の保存が出来るわけです。えっと・・・保存形式はJPGですか?」

なかなかの調子。
パソコンをいじったことがあればこんな作業はちょろいのである。

しゅんち「以上が基本操作になります。まぁ・・・他にも細かい機能がありますが・・・あとは取扱説明書を見て下さい。」

殺し文句。

こうして・・・なんとか無事装置の説明を終えたしゅんちだった・・・。

そして、にこやかにお客と挨拶をかわしその場を立ち去る・・・。

それにしても今日もポーカーフェイスうまくいったなぁ・・・。
お客もしゅんちはまさか素人だったとは気づかなかった・・・

・・・・・のだろうか?(不安)


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