ある日、タカコと2人で駅前に飲みに行った。 その帰り、気分が良くなったしゅんちは松本城に向かう。 夜に行くとライトアップされていて綺麗なのだ。 缶ビールを買い2次会は松本城のベンチである。
松本城を眺め、しばらく飲んでいると何やら女の子2人がやってきた。
女A「大丈夫・・・?」
女B「う・・・ううん・・・」
その1人がその場にうずくまる。
女A「へ、平気?」
女B「ご・・・ごめんね・・・。」
女A「ど、どうしよう・・・。」
2人の姿に気付いたしゅんちはタカコに話しかける。
しゅんち「ねぇ・・・なんか様子が変だよ。」
タカコ「ん?どしたの?」
しゅんち「ほら、あの女の子。大丈夫かな・・・。」
タカコ「ん?ああ・・・飲みすぎちゃったのかねぇ。」
なんとも落ち着いた対応。
ん・・・
まてよ・・・
そうか!タカコは看護師さんだった!
しゅんち「タカコ!今こそ特技を生かすときじゃねえか!!」
タカコ「え・・・えぇ?特技でもなんでもないんだけど・・・。」
しゅんち「看護の時が来た!」
タカコ「な・・・なにそれ・・・。」
いつもなら見てみぬフリという展開だが、今回は大船に乗ったつもりで2人に声を掛けるしゅんち。
しゅんち「ど、どうしました?」
女A「あっ・・・なんか飲みすぎちゃったみたいで・・・。」
女B「す、すみません・・・。」
タカコ「意識はあります・・・?」
女B「は・・・は、はい・・・。」
タカコ「意識あるなら大丈夫かな。」
女A「おろおろ」
しゅんち「おろおろ」
タカコ「水とか飲んだほうがいいかな・・・?」
しゅんち「か、買ってこようか・・・?」
タカコ「うん。お願いします。」
しゅんち「りょ、了解!」
そういうと猛烈ダッシュで自販機に向かうしゅんち。
水・・・
水・・・
お金を入れて水を買おうとするしゅんち。
水・・・
水売り切れ。
お茶でもいいのかな・・・?
よくわからずとりあえず爽健美茶を購入。 爽やかに健康になりそうな響きに賭けてみよう。
爽健美茶のペットボトルを抱え現場に戻る。
タカコは女の子をベンチに座らせていた。 お茶を手渡すしゅんち。 タカコは爽健美茶をゆっくり飲ませ声を掛ける。
タカコ「とりあえずこれ飲んで下さいね。」
女B「あ・・ありがとう・・ご・・ございます・・・。」
女A「す、すみませんでしたっ!」
タカコ「それじゃ・・・私たちはこれで・・・。」
女A「あのっ!」
タカコ「あ、はい?」
女A「お名前は・・・?」
タカコ「え・・・。」
しゅんち「な、名乗るほどの者じゃありません。」
言っちゃった。
人生で一度は言ってみたい台詞である。
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