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風邪を引いた。
子供の頃は毎年、皆勤賞を貰うほど病気に縁がなかった。
しかし、大人になって恒例行事のごとく風邪をひくようになってしまったのだった。
今回の風邪は熱が３８度弱。
喉や鼻水や下痢などの特徴は無い。
ただ、他の症状としては
なぜか、歯が痛い。
そして２日間寝込みようやく熱も引いたが
依然、歯が痛い。
というわけで、風邪をひいて歯医者に行くしゅんちであった。
歯医者「どうされました〜？」
しゅ「先週熱が出まして、その頃から歯が痛くなっちゃって・・・。」
歯医者「ふーむ？じゃあ、ちょっと見ますね。口開けて下さい。」
しゅ「おねはいひまふ・・・。」
歯医者「右上って言いましたっけ？」
しゅ「ふぁい・・・そうでふ。」
歯医者「右下じゃなくて？右上？」
しゅ「ふぁ、ふぁい。」
歯医者「右下じゃないのか・・・。はい。もういいですよ。」
口をゆすぐしゅんち。
しゅ「ど、どうでしょうか？」
歯医者「右上の歯は全然大丈夫ですねぇ。」
しゅ「あれ？そうですか？」
歯医者「歯痛の原因は蓄膿症ですね。」
しゅ「ちくのうしょう？」
どうやら、歯痛の原因は「蓄膿症」であるらしい。
鼻の下の骨に空洞が空いていて、風邪をひくとそこによく膿が溜まるという。
そうすると顔の右半分のあらゆる部分が痛くなるらしい。
風邪によくある症状のようだ。
歯医者「それよりも、右下の歯がやばいですね。」
しゅ「へ？」
歯医者「ちょうどいいから治しちゃいましょう。」
しゅ「え・・・！」
歯医者「ちょっと麻酔持ってきてー。」
しゅ「（ま・・・まひゅい！？）」
ひぃいいいいいい〜〜〜〜（断末魔）
急遽、麻酔を使うほどの大手術に突入してしまうのであった。
そして治療も終わり痛さと恐ろしさで軽く身震いしながら待合室で会計を待つのだった。
事務「しゅんちさーん・・・。」
しゅ「は、はい！」
事務「じゃあ、今回は膿止めと痛み止めのお薬を処方しますのでね。」
しゅ「はい。」
事務「お近くの薬局にお薬出してもらって下さいね。」
最近は医院から直接薬はもらえないのである。
処方箋を持ち薬局でもらうのである。
・・こうして、その足ですぐ近所の薬局に向かうのであった。
薬剤師「こちらは初めてですか？」
しゅ「え、あ、はい。」
薬剤師「ではこちらをお書き下さい。」
渡されたのはアンケート。
いくつかの質問が書かれていた。
・アレルギーはありますか？
んー・・・俺ってしょっちゅうくしゃみが出るしなぁ・・・。
あれはアレルギーだと思うんだよな・・・。花粉症だな。
でも、これってそばとか卵とかの事を言ってるんだよなぁ。
まぁ、いいや「特になし」って事で。
・今、持病はありますか？
持病・・・？時々胃腸が痛くなるのは持病だよなぁ・・・。
でも、こういうのって持病とは言わないのかな？
どのくらいのレベルの持病を書けばいいのか？
まあ、「特になし」って事にしとくか。
・良く飲む薬はありますか？
良く飲む薬？胃薬はまあまあ飲むけどなぁ。
風邪ひけばルルＡ錠をよく飲むなぁ。
でも、こういうのは書くもんなのかな？
まあ、よくわからんけど「なし」って事にしておこう。
・お酒は週何回飲みますか？
基本は金、土だけど・・・日曜日もたまに飲むなぁ。
とりあえずサバを読んで２日って書いておこう。
・お酒の量はお酒なら何合くらい飲まれますか？
合？
日本酒なんて飲まないしなぁ・・・実際、何合くらい飲めるんかな？
とっくり１本で何合なんだ？ご飯なら0.5合くらいなんだけどなぁ・・・。
・もしくはビールなら大瓶何本？
大瓶？
大瓶ってどのくらいの量なんだ・・・。
我が家はいつも缶ビールだしなぁ。
３５０ｍｌ×３缶と氷結３５０ｍｌ×１缶とでも書いておくか・・・。
いや、でもあんまり変な事書いて薬もらえなきゃ困るしな。
とりあえず２本って事にしとこう。
しゅ「はい。書きましたー。」
薬剤師「はい。ありがとうございました。では少々お待ち下さい。」
それにしても・・・
なんて難しいアンケートなんだ。
何も考えずには答えられない内容である。
数々の推理を必要とするアンケートであった。
そして、薬を渡される。
薬剤師「膿止めの薬５日分と痛み止めの薬２回分です。」
しゅ「あっ どうも・・・。」
しかし、さっきのは何の為のアンケートだったのだろうか？
結果にはあまり関係ないと思うんだけどな・・・。
もしかして・・・
内容によって配合を変えたりするのだろうか・・・！？
「持病胃腸虚弱」とでも書いておけば・・・
胃薬配合。
「酒の量 大瓶１０本」と書いておけば・・・
ウコン配合。
だったのか？
当たり障りの無い回答をしてしまった事に軽く後悔のしゅんちであった。
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