shunchi極楽日記


act 357「愛娘」 

愛娘のカホは生後6ヶ月になった。

生後6ヶ月というと物を認識をする頃である。
人も認識できるようになり、誰が誰であるか理解してきているようだ。
とりあえずしゅんちを父親だと理解しているらしく、目が合ったときにしてくる愛想笑いに癒される毎日である。

そして物も認識するようになり、興味を示すようになった。
とにかく目に入った物に手を伸ばすのである。
あまり触ってほしくない物に限って強い興味を持つのが困りものである。

カホ「じーーーーっ」

・・・・

ティッシュ箱を見つめるカホ。


カホ「じーーーーっ・・・」


ズバッズバッズバッズバッ!!





ティッシュ乱れ吹雪。




そして手に持ったティッシュを見つめるカホ。


カホ「じーーーーっ・・・」


パクッ




とりあえず食べる。



赤ちゃんの行動パターンは



見る→触る→食べる



なのである。

人間の本能はとりあえず「食べてみる」ということなのだろうか。
よく珍味なんかでグロテスクなものを「これを最初に食べた人は勇気あるよな」なんて言う事がある。
しかし、赤ちゃんの本能的な行動を見ると「とりあえず食べる」というのは人類として普通のことなのかもしれない。

・・などと余計な事に思いを馳せている間にも次々にティッシュを引っ張り出すカホ。
これはまずいと我に返り、止めに入るしゅんち。

するとティッシュ箱をどかしたしゅんちの手をつかまれる。


カホ「じーーーーっ・・・」


しゅんちの手をしげしげと見つめる。



パクッ





食べられた。



歯が生えているわけではないので特に痛くはない。
しかし、しゅんちの手に何かしらのバイキンがあってはまずい。
さっきちゃんと洗ったつもりだが、無意識のうちになにかよからぬ物を触っていたかもしれない。
しゅんちは慌てて何か他に気が紛れそうな物を探し、手に取る。


しゅ「やぁ!ボクかえるのケロッピ!」

しゅんちはカエルの人形を手に取った。

しゅ「ボクとお友達になってよ!」

カホ「キャッキャッキャッ!」

嬉しそうに手を伸ばしながら笑うカホ。

しゅ「カホちゃんの好きな物はなんだい?」

裏声のミッキー声で話かけるしゅんち。
大体のキャラクターはこのミッキー声になる。

そしてぬいぐるみを巧みに動かすしゅんち。
パペット系のあやしは昔から得意であった。

カホ「キャッキャッキャッ」

しゅ「お友達になってよ!」

カホ「じーーーーっ・・・」



パクッ



友人をも食べる。



何でも口に入れたがる年頃であった。


愛娘・・・


想像していたよりも可愛い存在である。


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