shunchi極楽旅行記


AM 7:30〜

二日目の朝。
早起きタカコに何度も起こされ、5回目辺りでようやく起き上がるしゅんち。
ありえない方向の寝グセ頭と目の開けられないひな鳥のような顔で外を眺める。


「吹雪・・・」

こりゃ遭難しそうだね。


今日の天気も最悪である。
猛吹雪を目の前に気持ちが萎え萎えのしゅんち。
やっぱり・・・これでも今日はスキーするんだろうな・・・と軽く憂鬱になる。

しゅんち「父ちゃん達は起きてんのかな・・・。」

すっかり身支度を終え、部屋を軽く片付けているタカコに話しかける。

タカコ「う〜〜ん。まだ寝てるのかなぁ・・・。何も連絡無いよ。」

7:30に朝食に一緒に行こうと言われていた。
時刻はすでに過ぎているのに全く音沙汰がない。

しゅんち「電話してみっか・・・。」


プルルル・・・


ガチャッ


しゅんち「あーもしもし?」

母「げっ・・・しゅんち!?」

しゅんち「まだ寝てたのか?」

母「ご、ごっめんん〜〜!!寝坊しちゃった!」

しゅんち「ったく・・・」

母「あ、あんたよく起きれたわねぇ!」

しゅんち「早くしてね。


・・・


ありえない展開。



ぐうたらしゅんちに起こされるなど相当な屈辱だったに違いない。
と思いながらも寝坊している2人に安心し、いつもにもましてダラダラ着替え始めるしゅんちであった。


AM 8:30〜

今日の予定は終日スキー。
タカコだけはスキーレッスンを受けることにした。
午前中だけの2時間コースである。

「しゅんちのウエアーと似ているインストラクターの方々」

一方、しゅんち達3人はゴンドラに乗り込む。
ニセコのもう一つのスキー場「ニセコひらふ」に行ってみることにしたのだった。
ゴンドラを降りて少し歩けば簡単に行けるのである。

「時々晴れ間を見せることも」

天気は時々晴れ間をみせることもあったが、基本的に予報では高確率で雪である。

「ニセコひらふスキー場」

ニセコひらふに到着。
ニセコ東山と違い、広いゲレンデである。
やはり同じニセコでもスキー場が違うとずいぶんとイメージが違うものである。
東山が林間コースの多いリゾートスキーならばこちらはみんなでワイワイ楽しめるファミリースキー場というイメージだろうか。オレンジのリフトが特徴のようである。

ゲレンデに到着するとリフト近くに面白そうな鐘を発見した。
スキーヤー達がカランカランと鳴らしては通り過ぎて行った。
好奇心旺盛なしゅんちも近づいてみる。

「小助川翁の鐘」

「小助川翁の鐘」
100歳までスキーヤーだった小助川翁さんが安全を祈願して建てた鐘とのこと。
ひらふスキー場のシンボルとなっているようだ。

とりあえず鳴らしてみるしゅんち。
カラーン カラーンと軽やかな音がゲレンデに響き渡った。



なんだかご利益がありそうだ。



とりあえず旅の無事を祈ってみた。

・・こうして、ひらふスキー場を楽しむ3人であった。
そして、昼飯を取るためホテルに戻ることにしたのだった。


PM 0:30〜

・・スキーレッスンを終えたタカコと合流し、部屋に戻る一行。
昼食はホテルの部屋で食べることに。

母曰く、


「昼は部屋で焼きたてパンやチーズとワインで過ごすのが最高に優雅なのよ〜。」


ということらしい。

「ジャンクなランチ」

皆は買ってきたパンやチーズ、そしてワインとビールを所狭しと机に並べる。
そして苦労して持って来た母のおつまみを次々に広げ始めた。

しゅんちは買ってきた「やきそば弁当」を得意気に作り始める。
やきそば弁当とは北海道限定のカップ焼きそばなのである。
しゅんちは北海道の旅では必ずこれを食べると決めているのだ。
今回は新発売のしょう油味にチャレンジ。

しゅんち「北海道っていったらやっぱこれでしょ。」

母「あんたってそういう体に悪そうなものが本当に好きよねぇ。」

しゅんち「・・・。」

母「私はそういうの全っっっ然好きじゃないわ。」

インスタント食品をアレルギー的に批判する母。
昔からしゅんちがポテトチップやカップラーメンを食べる度にギャーギャーと批判してきた。

しゅんち「そろそろいいかな〜♪」

母の批判も聞き流し、ちゃくちゃくと作り続けるしゅんち。
焼きそば弁当は捨て汁でスープが作れるという優れものなのである。
コーヒーカップにスープの素を入れそこへ捨て汁を入れる。
湯きりを終え、ソースを投入し完成。

しゅんち「うほー♪できたできた♪」

しょう油の香ばしい匂いが鼻をくすぐる。
今回の新作も期待できるぞ!

割り箸を口で割り、勢い良く麺を頬張る。


ずぞぞぞ〜〜〜


しゅんち「おお!!こ、こいつはうまい・・・!!」

さすがは焼きそば弁当シリーズである。
今日もしゅんちの心を鷲づかみである。

しゅんち「こりゃかなりいける!」

ずぞぞっ〜〜ぞぞっぞぞっ

うまそうに頬張るしゅんちが気になる母。

母「本当においしいのかしらねぇ・・・。」

しゅんち「ん?一口食べてみる?」

母「え・・・えぇ〜。」

しゅんち「よし!いってみ!」

しゅんちに無理矢理すすめられしぶしぶカップを受け取る母。

母「う〜ん・・・。」

疑わしい目のまま恐る恐る食べ始める。


ずぞ・・・


ずぞぞ・・・


・・・・



ずぞぞぞっ


母「・・・。」

しゅんち「どう?」

母「・・・驚いた。」

しゅんち「うまいっしょ?」

母「これはおいしいっ!」

母は潔くおいしい宣言をし、再び勢い良く食べ始める。


ずぞぞぞぼぼぼ〜〜〜!!


しゅんち「ちょ、ちょっと食べすぎだよ!」

母「・・なんか悔しいわ!」

母の新たなる文化が開かれた瞬間である。

父「どれ・・・俺にもくれ。」

焼きそばを名残惜しそうに父に渡す。
難しい顔をしながら焼きそばを見つめる母。

母「しゅんち・・・。」

しゅんち「ん?何?」


・・・



母「もう1個作ろうか?」






昨日の敵は今日の友。


さすがはやきそば弁当である。
中高年のおばさんの心も魅了するらしい。

・・こうしてワインもすすみ食事モードから宴会モードに切り替わっていった。
食べ物も炭水化物系から乾き系へと移行する。

母「私ねーさっき売店で珍しいおつまみ買っちゃたの!」

しゅんち「なに?」

そういうと得意気に袋からおつまみを取り出す母。
その得意っぷりはまるでポケットから秘密道具を出すドラえもんのようである。

母「じゃん!」

しゅんち「うお!!なんじゃこれ!?」

母「・・・ふふふ タコの燻製よ!」


「タコ・・・?」

グロいなぁ・・・。

味は見た目ほど奇抜ではなく、まあ普通といえば普通である。

しゅんち「なんかさぁ・・・あれだ。仮面ライダーとかの怪人に出てきそうな感じ?」

母「こんなに大きいタコのおつまみなんてそうそう食べられないわよ〜。」

しゅんち「う〜〜ん・・・見た目が人工的ってか・・・。気ぐるみの一部みたいだな。」

さすがは北海道。
珍しいおつまみも盛りだくさんである。

タカコ「あれ?待って・・・」

しゅんち「どした?」

タカコ「このおつまみの名前・・・「いかにもたこみりん」だって・・・。」

しゅんち「いかにも・・・いかにも?・・イカか!?

母「あらタコじゃないの・・・?」

すぐさま原材料を確認するしゅんち。




原材料:いか




いかにもタコっぽいイカだった。



母よ。
よく確認しましょう。

・・昼の宴会も終わり、再びゲレンデへ。
しゅんちは酔ったのでスキーをするのが面倒臭くなり、かなりしぶったのだがやる気満々な3人の気迫に押されスキーウェアーに着替えたのだった。

午後は先ほど行ったニセコひらふエリアに行く事にした。
広くて滑りやすいバーンが多いのでタカコに向いてると思ったからである。

一行は再びゴンドラに乗り、ひらふエリアへと移動。
雪は強く降っていたが、雪質がよかったのでさほど苦にならなかった。

「素晴らしい眺め」

こうして、2日目のスキーが終了した。


PM 6:00〜

・・夕飯は倶知安町(くっちゃんちょう)にある有名な寿司店「ふじ鮨」に行く予定である。
しゅんちにとってそこでウニ丼を食べる事が今回の旅のメインイベントである。
一行はホテルからタクシーで向かうのであった。

「スリルドライブ」

完全な雪道だというのに時速60kmのタクシー。
下手なジェットコースターよりスリルがあった。
もし、ここでキツネやウサギが飛び出してきたらこのスピードでどうするのだろう。
ひょっとしたら華麗なるドリフトで切り抜けてしまうのだろうか?
しゅんちはヒヤヒヤしながらもワクワクもするのだった。

「ふじ鮨到着」

タクシーは華麗なドリフトをすることなく15分ほどでお店に到着した。

時刻はまだPM6:00。
人気店なので開店直後を狙ったのだがこれが大成功。まだ店は全然空いていた。
のれんをくぐり、早速席へと案内される。
店内は寿司屋にしては結構広く、テーブル席と小上がりと2階席まであるようだ。
テーブルだとなんとなく雰囲気が出ないので小上がりを選択した。

「大広間端の席」

大広間の角の席に通される。
まだ、客はほとんどおらず大広間はしゅんち達一行だけで広々としていた。

メニューを開くと寿司や海鮮物以外にも天ぷらやから揚げなど様々なメニューが並んでいる。
色々頼みたくなったが、ここはやはり寿司屋なのだからと、海鮮物一本に絞ることにした。

「積丹町の地酒」

生ビールを軽く平らげ、地酒にもチャレンジ。
空きっ腹にアルコールが染み渡り胃袋の準備運動もバッチリである。

行き過ぎな食前酒を楽しみいよいよ海鮮丼の登場である。

「積丹三昧」

しゅんちが頼んだものは、カニ、いくら、うにの三色丼「積丹三昧」
行きの飛行機の雑誌でも取上げていた「ふじ鮨」の名物メニューである。
3つのカラフルな丼を目の前に否応がなしにテンションのあがるしゅんち。
裏声に近い「いたただきます」の掛け声と共にお目当てのウニ丼から一口・・・


パクッ


・・・・!



極上ウニ入りました。



ウニ独特のクリーミーでコクのある味わいはそのままに、臭みは全く無くスッと口の中で溶ける。
これだけ山盛りなのに生臭さなど少しも無い。

しゅんち「・・こりゃすげえや。」

ため息と共にウニ丼を見つめるしゅんち。
これぞまさにしゅんちの求めていた極上ウニである。

そして他の丼も素晴らしい!
いくらはプチプチと口の中ではじけ、うまみが口いっぱいに広がる。しょう油とお酒の味付けも絶妙。
更に、カニ丼もカニのジューシーな肉感をそのままに、カニと錦糸玉子が絡み合いなんとも贅沢なチラシ寿司である。

しゅんち「いや〜〜!!こりゃ最高だ!完璧!

父「ま〜割と良い方だな。」

日本中の海辺という海辺で食べ歩く海鮮マニアの父も納得の味であった。
しゅんちは勢い良く三つの丼を平らげ満足そうにのけぞるのだった。

こうして4人は最高の海鮮にありつけ大満足であった。


そしてその後・・・

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