shunchi極楽旅行記


2003年4月

「家族旅行法」に基づく第3回家族旅行の計画を立てる為、家族会議が開かれた。
会議とはいえ、夕食時の雑談程度のレベルであるが。

しゅんち「父ちゃん。今年の家族旅行はどうするの?」

おかずを食べながら質問するしゅんち。

父「そうだな〜。今回はアコちゃんが参加だからな。」

「アコちゃん」
兄が昨年の11月に結婚したお嫁さんである。
そのため正式に家族となったので今回から参加権利が発生したのであった。

しゅんち「そっかー!アコちゃんも今回から参加だもんねぇ〜。」

照れ笑いするアコちゃん。

しゅんち「そうだ!アコちゃん。この旅行はねぇ、単純な理由で行き先が決定するのよ。」

アコ「理由?」

しゅんち「和歌山旅行は「和歌山ラーメンが食いたい」だし、沖縄は「南国に行ってみたい」だし。」

兄「そういえばそうだったよなぁ。」

しゅんち「折角だから、アコちゃんの好きな食べ物が食べられる所に決めよう!」

母「あら!それはいいわね!」

しゅんち「アコちゃんの好きな食べ物ってなに?」

アコ「え・・っと・・」

しゅんち「うんうん。」


アコ「なんだろ・・・?」


しゅんち「なになに?」


アコ「ん〜・・・・。」









アコ「パン?」




しゅんち「ぱ、ぱん・・・?」




・・・・。




しゅんち「フ、フランスか・・・?」



軽く却下されました。


2003年9月某日

結局旅行の行き先は東北に決まった。
みんな東北にはゆっくり行ったことがないという理由と、アコちゃんのお父さんが秋田へ単身赴任していて、訪問も兼ねてということであった。

・・当日、しゅんちは仕事を終えた後、急いで実家に車を走らせた。
今回の計画では金曜日の夜のすぐに実家に向かうことになっていた。

高速を使い、小一時間ほど運転し実家に辿り着く。
時刻は10時頃であった。
父は駐車場でオデッセイにせっせと荷物を積み込んでいた。

しゅんち「ただいま〜。」

父「おう。結構遅かったな。」

しゅんち「うん。最近仕事が忙しくてさぁ・・・。そんで、今日はどうするの?」

父「もうすぐ出るからな。練馬までおまえは寝てけよ。」

しゅんち「ん?そんで?」


父「練馬から秋田までおまえが徹夜で運転な。」


しゅんち「うぇえええ!!マジで!?俺だって今日仕事してきたんだよ?」

カチンとどこかで音がした。

父「じゃあおまえどうすんだ!?あ”あ”??」

しゅんち「い、いや・・・」

父「じゃあ、俺が運転するか!?あ”あ”??」

しゅんち「わ・・・わかったわかったって・・・。運転するよ・・・。」


計画を狂わされることですぐキレる父。
こういう時の父には逆らわない方が吉である。

そして、荷物の用意も完了し、父の運転で出発。
まずは兄夫婦を迎えにいく為、練馬に向かうのだった。

それにしても今回はいつになく強行スケジュールである。
練馬まで寝ろと言われたものの、こんな早い時間に寝れる・・・わ・・・け・・・・



Zzzz・・・・








寝た。


AM 1:00〜

話し声と荷物を積む音で目を覚ますしゅんち。
どうやら、兄貴宅に着いたらしい。
眠い目をこすり兄貴夫婦に挨拶を交わした。

しゅんち「よぉ・・・ふわわわぁ〜〜兄ちゃん達久しぶり〜。」

兄「おう。しゅんち。」

そして、兄貴夫婦が車に乗り込んできた。
二人の荷物を積むとすぐに出発。

・・ここで運転はしゅんちに代わり、秋田へ向けて夜通し走るのである。
明日の朝に秋田に入ってしまわなければ計画は狂ってしまうらしく、なんとしても今夜中に行かねばならないのだった。
・・とはいえ運転手と父以外は緊迫感は無く、後ろの座席ではしゅんちを尻目に宴会が始まっていた。

母「お兄ちゃん仕事遅かったの?」

母が兄を気遣い声をかける。
兄は一流企業のサラリーマン。毎日仕事も遅いらしい。

兄「いや、いつもよりは早かったよ。11時くらいには帰ってきてたよ。」

母「あら〜・・・本当大変ね。じゃあ飲みなさい。」

そういうと母はクーラーボックスからビールを取り出し兄に渡す。

母「おつまみも色々あるのよ。」

そいういうとがさごそとビニール袋からさきいかや野菜スティックなどを取り出す。

母「お兄ちゃんご苦労様ね。」





ちょっと待て。



しゅんち「母ちゃん・・・俺も今日仕事だったんだぜ?」

母「あら・・・?そういえばそうね。」

仕事が終わった後、長野に呼びつけ、いきなり怒鳴られ寝かしつけられたしゅんち。
そしてこの後、徹夜で運転が待っている。

一方、自宅前まで迎えに来てもらった挙句に缶ビールとおつまみで迎えられた兄。
この後寝るだけである。





なにこれ?




しゅんち「おいおい!!本当にねぎらってほしいのは俺の方だぜ!なんでこんなに運転させるんだよ!」

母「何言ってるの?あんたががんばんなきゃ誰ががんばるのよ!」

しゅんち「なんだそりゃぁあ!」

母「そんなことより次のPAに寄ってちょうだい。トイレ行きたい。

しゅんち「なにぃ!?通り過ぎてやるかぁああ〜〜!」


パシッ


その瞬間後頭部を殴られるしゅんち。

しゅんち「いって〜!」

母「通り過ぎたら承知しないわよ!」



なんなんだこの扱いの差は・・・?



なんとも納得のいかないしゅんちであった。

・・しかしその後も、文句をたれながらも順調に運転するしゅんち。
兄、父、母と代わる代わる助手席に乗り、話し相手に不足はなかった。

兄とは政治経済の話。

母とは若かりし頃の恋愛の話。

父とは旅行の計画の立て方についての話。

しゅんちはすっかりしゃべりに夢中になり、すっかりアドレナリンを分泌させ眠気に襲われる事なく秋田へ向かうのだった。


AM 7:00

父「秋田道へ あ〜来たど〜。(秋田道)

さっきまで寝てるかと思っていた父がむっくりと起き上がり一言。
その一言を告げるとまたゴロリと横になる。
それを言うために一時的に起きたらしい。

運転すること約6時間。ついに秋田県に入った。
秋田県に入ったことも然ることながら無事運転しきった事に感動するしゅんちであった。

車内ではなんちゃって秋田弁で盛り上がり、踊る大走査線の室井さんの故郷だということで「青島ぁ〜確保!」という言葉が飛び交っていた。

「ユースパル秋田ユースホステル」

今日泊まる「ユースパル秋田ユースホステル」に到着。
秋田県青少年交流センターが運営するユースホステル。
一泊5000円とかなり格安で泊まれてお得なのである。
そこでアコちゃんのお父さんとお母さんと合流するのだった。

部屋に荷物を運び込み、軽く朝ごはん(おつまみの残り)を食べた。
しゅんちはビールを軽く飲んだ後、運転疲れかベットに突っ伏す。
寝不足とほろ酔いですぐに眠りに滑り落ちていくのであった・・・。


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