AM 10:30〜
ここで沖縄の事を軽く説明しよう。
沖縄県は大小含めて150(そのうち有人50島)の島々からなる。
大きくわけて、北の方から、沖縄本島がある沖縄諸島、宮古島諸島、そしてしゅんち達が訪れた石垣島がある八重山諸島と3つに別れる。
なんとその島々は東西に1000km、南北に400kmの広範囲に広がっているということである。
沖縄は沖縄島だけかと思いこんでいた世間知らずしゅんち。
無知さを露呈。
自分のいる場所をようやく把握するのだった・・・。
「石垣島観光スタート」
運転手を務めるのはベテランの女性ドライバーのおばちゃん。
沖縄のなまりがあるのか若干、しゃべりが独特であった。
おばちゃん「それじゃお客さんどういたしましょうかねぇ?」
父「えっと・・・昼過ぎまで石垣島を観光しようと思ってるんだけどね。運転手さんにお任せしますよ。」
おばちゃん「そうですか?どこか行きたいところとかも特に決まってないですか?」
父「そうね〜・・・とりあえず地元の評判の場所とかお店とか行きたいですね・・・後はおまかせしますよ。」
おばちゃん「わかりました!じゃあ、私が綺麗だなぁ〜と思うおすすめポイントを案内しましょ。」
そういうとタクシーのおばちゃんは張り切った様子でハンドルを握る。
コンセプトとしてはいかにも観光地というところではなく、石垣島の自然な様子が分かる場所に連れてってくれるそうだ。
生粋の現地住民のお薦めの観光スポットということで期待が持てた。
おばちゃん「それじゃあねーまずこっちですね!」
そう言うと海の見える道へと向かうおばちゃん。
車窓から流れていく景色はいちいち綺麗だった。
ハワイと同じように道の脇にはヤシの木が生えておりハワイ旅行を少し思い出させた。
外を見ながらいちいち「うぉーうぉー」と歓喜の声を上げるしゅんち。
車はしばらく住宅街を走った後、ちょっとした岬に到着。
小さな離島に綺麗な青い橋が架かっていた。
どうやら、一つ目の観光スポットに到着したようだ。
おばちゃん「えーっとですね。あれは実は・・・人工の橋なんですよ。」
え・・・・
人工の橋・・・・?
それってあたりまえじゃないの?(汗)
「人工の橋?の上から・・・」
・・・どうやら、人工の橋は言い間違いだったらしく人工の島の事だったらしい。
そこは植物園の様になっていた。
タクシーおばちゃん掴みはバッチリ。
しょっぱなからナイスなボケをかましてくれた事を早速旅のメモに書き留めるいやらしいしゅんち。
下手なマスコミ並に危険。
メモにはこう書いた・・・
「人工の橋・・・?」
植物園はそっちのけ。
そのメモをこっそりのぞき込んだ母。
軽く笑みを浮かべ、「あなたもやっぱりおかしいと思ったよね?」とこっそり目で訴える。
母とのやりとりを横で見ていた兄。こちらが気になったらしくしゅんちを呼びつける。
しゅんちは兄に呼ばれ、こっそりと兄に先ほどのメモを見せてあげる。
兄「ふむ・・・。あぁ。
人工の橋ね。そりゃおかしいや。」
しゅんち「・・・・・・・・!!」
声を出すな兄。
タクシーのおばちゃんに間接つっこみをかます兄。
遠慮知らず。
「石垣島の街並み」
橋を渡り、草原の広がる小さな島を眺めた後、車は折り返し再び石垣島に戻る。
橋の上からは石垣島の街並みが見えた。なかなかの景色。
車はそのまま街に向かって走る。
「元・世界チャンピオン具志堅選手実家」
ボクシング元・世界チャンピオン具志堅選手の実家を車内より外観のみ見学。
石垣島の人口は約4万4千人。
人口約4万4千人という小さい島国から世界チャンピオン。
まさにこの島の英雄だったようだ。
隣には「具志堅用高記念館」があった。観光名所の一つとなっているのだろう。
父「記念館ってなにがあるんですかね〜?使用済みのバンソウコウだったりして(笑)」
あまり見たくない。
車はそのまま街並を走る。
道にはヤシの木が生え、脇にはブーゲンビリアの赤い花が咲いてた。
掲げられた看板が日本語なのでここが日本である事は間違いないが、明らかに長野とは雰囲気が違った。
地元JAにおもしろい標語が掲げられていたので撮影してみる。
「さとうきびの日」
沖縄らしいや。
車は街を抜け農道らしき道に入っていく。
「唐人墓」
しばらく農道を走った後、一行は「唐人墓」に到着。
「唐人墓」・・・
昔、アメリカに奴隷として送られていた中国人が、あまりの虐待に耐えかねアメリカ人船長を殺害、そして船は奴隷にされていた中国人400人を乗せたまま石垣島に座礁した。
石垣島に逃げ込んだ中国人を島民は暖かく迎え入れるが、後日派遣されたイギリス兵士が追跡、そして全員殺害。
その時死んだ中国人を手厚く葬る為に建設された墓らしい。
作りが墓とは思えないほど派手。
中国的な様式が目を引いた。
墓と知らなければ間違えてお賽銭しそうな感じである。
しゅんちは墓を見学しながらブラブラと草むらに近づくと、突然おばちゃんに強く引き留められる。
おばちゃん「そっちだめです!最近ハブ警報が出ましたんで危険です!」
しゅんち「え・・・ハブ警報?本当にこんな所にいるんですか?」
おばちゃん「はい。そこら中にいますんで草むらには絶対に入らないでください!」
血相を変えて警告するおばちゃん。本当にハブがあちこちにいるのだろう。
ハブがでる時期には火災警報のようにハブ警報が島全体に流れるらしい。
おばちゃん「ハブは人の体温を感知して飛びかかって来るんです。」
しゅんち「へぇ・・・」
ハブは目が見えず、感熱センサーみたいので人を察知して襲うという。
おばちゃん「男の方は特に立ち小便には気をつけて下さい。あはは」
しゅんち「え・・・!」
尿意が多いしゅんちピンチ。
がぶっといかれたらシャレにならん。
・・・そしてその後、唐人墓横の黒砂糖工場を見学。
おみやげに石垣島銘菓「ちんすこう」を購入し、次なる場所へ。
車はそのまま畑や野原が広がる農道を走る。
農道とはいえ、あまり見慣れない植物が生えていて新鮮。
やはり南国。育つ植物も違うのだろう。
「塩工場」
そしてタクシーは通り沿いの小さな工場に止まる。
どうやらここは、石垣島のおみやげとしてよく売られている「石垣の塩」を生産しているらしい。
おじさん「いらっしゃいませ。どーぞ試食していって下さい。」
工場に簡単な売店があって、塩が試食できるようになっていた。
しゅんちは早速、塩をちょっとつまみ舐めてみる。
おじさん「どうです?おいしいでしょ?」
近くにいた店員のおじさんがニコニコしながらしゅんちに話しかける。
しゅんち「ふむ・・・。」
よくわからん。
しゅんちの味覚じゃ塩の味の違いはよくわからない。
その時兄が、立派な器に入った塩を舐めようとしていた。
おじさん「あ!そこのお兄さん!いい物に目を付けましたね!その塩は1kg1万円もする高級塩なんです。どうぞ舐めて下さい!」
おじさんは鼻息を荒くし、ナトリウムが通常より多いとか色々と説明してくれた。
1kg1万円とは一体どんな塩なんだろうか?
興味をそそられ、しゅんちも兄に習いその塩を舐めてみる。
おじさん「ね?おいしいでしょ!?」
しゅんち「ふむ・・・。」
よくわからん。
その時母が店内の脇に置いてあるポットの水を飲もうとしていた。
おじさん「あーー!奥さん!いいですねぇ!その水はこの石垣島の海の水の塩分だけを取り除いた特別な水なんです!おいしいですよ!是非飲んでみて下さい!」
しゅんちは塩を舐めたので喉が乾き、母に習って水を飲んでみる事にした。
おじさん「ね?ね?おいしいでしょ?」
しゅんち「ふむ・・・。」
よくわからん。
結局、最後までよくわからなかったが、恐らくステーキなんかに振りかけて食べたらおいしいかもしれないと塩もおみやげに購入。
塩を購入し、塩工場を後にする一行。
・・・再び車は山道のような勾配のある農道を走っていく。
車窓から見える景色はサトウキビ畑やパイナップル畑が広がっていた。
「サトウキビ畑が見える」
おばちゃんのガイドはとどまることなく続き、沖縄の色々な事を教えてくれた。
そこでしゅんちはおばちゃんに質問をしてみることにした。
しゅんち「ここの食べ物っていうと、どんなのがいいんですかね?」
少し空腹になったしゅんちは石垣島の食文化について知りたくなったのだった。
おばちゃん「そうですねー。やっぱりこちらはソーキそばですかね。観光の方もお昼に食べられるお客さんが多いですね。」
やはり、こちらにきたら一度は食べたかったソーキそば。
豚肉をあしらったそばのようだがどんな味なんだろうか?
おばちゃんにおいしいソーキそばのお店に連れてってもらうと約束する。
おばちゃん「他にはゴーヤチャンプルとかですかね。こちらはゴーヤに野菜やポークミートって言うんですけどソーセージみたいな缶詰のお肉なんかを色々混ぜて炒めて食べるですね。
あと珍しいといえばシーラっていう青い魚の刺身とかですかね。」
母「あっ 私知ってるわ!こちらの人って深海魚を食べるんですよね。」
へ・・・深海魚?
深海魚って食えるのか?
おばちゃん「え?深海魚・・・?
・・・・シーラって熱帯魚ですけどね。」
母「・・・あら(笑)」
シーラをシーラカンスと勘違い。
生きた化石を食べると思った母。
やっぱり適当。
「川平湾」
おばちゃんが次に連れてきてくれた場所は川平湾。
石垣島随一の観光地らしい。
湾内には小島が点在していて南国の雰囲気がバッチリである。
エメラルドグリーンの海には一同は感動。
おばちゃんにグラスボートを乗ることを勧められる。
グラスボートとは船の中央の部分がガラス張りになっていて水の中が見えるボートの事らしい。
一行は早速切符を買い、グラスボートに乗り込む為砂浜に降り立つ。
海を眺めながら待っているとグラスボートはしゅんち達の為だけにやってくる。
そして早速乗り込む。
「グラスボート内」
サングラスを掛けたちょっとダンディーなおじさんがグラスボートを運転してくれた。
ボートの中央部分が生け簀のようになっており、その底辺がガラス張りになって船底を一望できるようになっていた。
ちょうど、水中ゴーグルをかけたような状態といったところだろう。
皆、体を乗り出し船底を眺めた。
船の底は珊瑚珊瑚珊瑚。
水の透明度が高く、底まで一望できた。
まるで竜宮城のよう。
「テーブル珊瑚」
それにしても珊瑚だらけ。
珊瑚があるというより底に見えているのは珊瑚しかない。
感動もマヒ。
この珊瑚達は全部生きてると思うとちょっとすごい光景である。
たまに横切る黄色や青の綺麗な熱帯魚が蛍光色で目を引く。
撮影を試みようとカメラを構えるが、早すぎて撮影不可。
少し止まってくれ魚。
「グラスボートからの眺め」
熱帯魚への訴えも虚しく、撮影を断念し、船から小島を眺めてみる。
エメラルドグリーンの海。そして、綺麗な砂浜。そして青い空。
南国の海の綺麗さに改めてため息をつくしゅんち。
目の前の島から、日曜日夜7時半から昔放送していたハウス食品アニメ劇場の不思議の島の女の子が駆け寄って来そうな雰囲気である。
こうして一行はグラスボートを堪能するのだった。
グラスボート降りた一行は乗り場近くの「でいごの木」がおおい茂る森を歩く。
どうやら、この奥におばちゃんの勧めるソーキそばのお店があるとのこと。
「でいごの木」とは昔大ヒットしたTHE BOOMが歌う「島唄」に登場する木である。
「でいご〜の花が咲き〜風を〜呼び嵐が来た〜♪」
でいごの花は赤い花のようで、周りの葉を落とし一輪刺しのようになるらしい。
今はシーズンではないのであまり咲いてないとの事。残念。
「ソーキそば屋公園茶屋」
一行はでいごの木が生える森林を抜け、その奥にある食堂に到着。
どうやら、ここがおばちゃんのお薦めするソーキそばのお店らしい。
でいごの葉に囲まれたその店は幻想的な感じがした。
ちょうどお腹もすき、更に喉も充分に乾いた。
戦闘準備は整いました。
さぁソーキそばを食うぞ!そして生ビールもだ!
皆は気合いを入れ店に向かうのだった。
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