shunchiの極楽旅行記


PM 2:00〜

はいむるぶしのプライベートビーチはマリンスポーツからフィールドスポーツまでと施設が充実しているらしい。
ホテル宿泊者は全て無料で利用できるということなのだ。
一行はTシャツの下に水着を着て、水陸両用の格好でビーチに向かうのだった。

ビーチに到着し、受付に向かう一行。
受付は昨日バーベキューをしたオープンレストランにあった。

男店員「いらっしゃいませ〜。宿泊の方ですか?」

小麦色のサーファーらしき爽やかな感じの男店員が説明をし始める。

男店員「え〜とですね、マリンスポーツですが今日の受付は終了しちゃったんですよ。」

どうやら、マリンスポーツの受付は2時で終了らしい。

男店員「えー、これからですとフィールドスポーツしかありませんね。」

しゅんち「ふむ・・・。フィールドスポーツは全部出来るんですか?」

男店員「あっ はい。終日までプレイ可能ですよ。」

メニューを眺める。
種目は4種類。



「パークゴルフ」・・・・・・・・短いドライバーのようなクラブとゲートボールのような球でプレイするパターゴルフ。

「アーチェリー」・・・・・・・・その名の通り。弓矢で的を射抜く。

「フリーテニス」・・・・・・・大きめの卓球ラケットのようなラケットを使い、小さいコートでプレイするミニテニス。

「ビーチバレー」・・・・・・砂浜に作られたコートにて行うバレーボール。




男店員「では、どれをプレイしますか?」

しゅんち「う〜〜ん。じゃあ・・・
上から片っ端にやります。



・・・こうして、一種目目のパークゴルフからプレイする事に。
4人分のクラブとボールが渡され、プレイフィールドに向かう四人。

気合いの入る四人。
さて・・・ここで4人データを公開。

父・・・学生時代はスキー部。
基本的運動能力には長け、器用になんでもこなす万能タイプ。

母・・・学生時代はバレー部。
同世代の女性の中じゃ負けないと主張。

兄・・・学生時代はテニス部。
父に勝るとも劣らない運動能力。身体能力は恐らくこのメンツでは一番上。
優等生的な正当派プレイヤー。

しゅんち・・・学生時代はテニス部。
基本的運動能力はぼちぼち。どちらかと言うと小手先で器用にこなす万能タイプ。

さぁ、勝負の行方はいかに!?


PM 2:15〜

「パークゴルフ場」

第一ホール PAR 4。

父「熟年の技をみせてやるか。」

4人の中じゃゴルフ経験が一番多い父。試し打ちの格好も決まっている。

しゅんち「俺はゴルフ(の経験)は打ちっ放しとパターゴルフだけだなぁ。」

兄「俺も経験で言えばしゅんちと一緒のようなもんだな。母さんは?」

母「私は結構ホールに出たこともあるわよ。」

皆の経験はこんな感じ。

4人はコースの脇でそれぞれに試し打ちをした。
しゅんちも何回か打ってみるが、どうも感覚が掴めなかった。

しゅんち「むぅ・・・まぁ はじめよっか。」

こうなったらぶっつけ本番。

最初のプレイヤーは父。
こなれた構え方が妙に強そうにみえる。
軽く素振りをした後落ち着いた感じでクラブを振りかぶる・・・

父「よっと!」

パキーン!

勢い良く打ち出される球。
しかし、フェアウェイを転がる球は芝生の抵抗を受け失速する。

父「ありゃ。結構芝の影響がでかいな。転がすなら強めの方がいいかもね。」

そして次のプレイヤーは兄。

兄「強め・・・強め・・・」

兄は軽く素振りをする。父が言っていた事を守り強めに打つつもりのようだ。
とても慣れていないとは思えないほどの形のよいフォーム。

パキーーーン!!

球はグリーンそばまですごい勢いで飛ぶ。
かなりのナイスショット。

しゅんち「うわっ!兄ちゃんめっちゃうまい!すげえなぁ・・・」

そして次はしゅんちの番。
前の二人の華麗なプレイに少し気後れ気味。

しゅんち「う〜〜む。どうもまだ感覚が掴めてないんだよなあ・・・。ま、とりあえず打つか。」

軽く素振りをし、玉に集中するしゅんち。

「しゅんち第一打 ※兄撮影」

しゅんち「チャ〜〜シュ〜〜メン!!!」

やっぱ言っちゃったよこの人。

パキーーン!

お約束のかけ声が功を奏したのか玉は真っ直ぐに飛ぶ。
打った本人が一番ビックリ。

母「あら!しゅんちうまいじゃない!」

球は芝をうまく転がり、兄までとはいわないがかなりいい位置をキープ。

母「じゃあ、次ぎ私の番ね。」

ゴルフ経験のある母。コースも何度か出ているらしい。
結構うまいんじゃないのか?

母「えいっ!」

ヘコッ・・・・・

ごめん。前言撤回。
カス当たりの球は少しだけ手前に飛び止まる。

球がカップから一番遠い人順に打つルールなので母からである。
母のへっぽこぶりを見かねた兄は母に駆け寄りレクチャーをはじめる。

兄「母さん!力をもっと抜いて!そ〜う!そういう感じ。」

母「こ・・こう?えいっ!」

パキーン

球はうまく飛び、グリーンそばまでうまく転がる。

母「あら!私ってば、うまいじゃない!みたかっ!」

すぐ調子に乗る母。
それにしても、ゴルフ経験ははったりだったのだろうか・・・。

母のショットの後、父、しゅんちはそれぞれ何打か打ちグリーンに乗せる事に成功。

そんな中でまだ二打目の男・・・兄。

兄「ん〜〜・・・この辺かな・・・」

軽く素振りをし、距離感覚を確かめた後、軽く振りかぶる兄。

パキーン

兄の打つ球は軽くバウンドしながらピンに真っ直ぐに飛んでいく。
そして、グリーン上でゆっくりと転がる転がる・・・

コロコロコロ・・・


コロン。

なんとカップイン!
開始早々兄イーグル!!

しゅんち「ぎゃあ〜〜!すげえええ〜〜!なんじゃそれ!!」

結局第一ホールの結果は・・・

兄・・・イーグル(−2)

父・・・パー(0)

しゅんち・・・ボギー(+1)

母・・・+3

さて、この後どんな展開になっていくのだろうか・・・。


PM 2:45〜

しゅんち「よっしゃ!連続バーディ!」

父「ほう・・・やるなしゅんち。」

なんとトップを争っていたのは父としゅんちであった。
「初っぱなイーグル男」の兄はどうもフォームが良すぎたのか飛びすぎでOBメーカーと成り果てていた。
父は堅実なプレイをみせ、スコアを安定させている。
しゅんちは時折見せる爆発的な(偶発的な)プレイでバーディーを連発させていたのだった。

母「ちょっと〜〜〜!私の番もちゃんと見ててよ〜〜!」

遠くから呼びかける母。
前のコースで一番悪かった人が最後に打つルールである。
いつも置いてけぼり。

母「ちょっと〜〜 私だってプレイしてるんだからねぇ〜!忘れないでよ!」

本当に忘れてた。

こんな展開でホールはいよいよ最終ホールを迎えるのだった。


18ホール パー 4

只今トップは父。

父としゅんちの差は+1。
父と兄の差は+2。

しゅんち「ふーむ。俺がここでバーディとって父ちゃんがパーなら同点?」

父「そうだな。兄ちゃんはイーグルでもとらなきゃ優勝は無理だね。」

兄「むう・・・。」

父の一打目。
最後のホールだからなのか気合いを感じる。

父「ぬん!」

パキーン

ポコーーン

父「あああああ〜〜!!」


球はグリーン真ん中にあった木にド命中。
痛恨のミス。球は手前にはじかれる。

しゅんち「よっしゃあああ!!」

しゅんちここでグリーンに寄せればチャンスである。

位置を調整し軽く深呼吸。

しゅんち「・・・真っ直ぐ打てばいい・・・。ただ普通に・・・今まで通り・・・。そう・・・力まずに・・・」

しゅんちは球を一点に見つめ念仏。
ゆっくりと振りかぶり・・・振り抜く!

パキーン!

しゅんち「うおおおおおお!抜けた!!」

球は父がぶつけた木の間をうまく抜け、グリーンそばまで転々と飛び跳ねていった。
打った本人が一番ビックリ。

しゅんち「よっしゃ〜〜!これならイーグルも狙えるぞ!優勝が見えてきた!」

うれしそうに飛び跳ねながら自分の打った球の地点まで走るしゅんち。

そして兄の番。
兄もしゅんちの打ったコースを見習って狙いを定める。

兄「いけっ!」

パキーーーン!

しかし、またしても強く打ちすぎ。
球は、木の間を抜けたものの勢い余ってグリーンを飛び越えていった。

兄「うあ・・・。まあ、でもまあまあの位置かな・・・。」

木にド命中させた父の球はほぼスタート地点近くまで戻されていた。
父は体勢を整え、3打目にしてグリーンそばまで寄せるのだった。

こうして、3人の球がようやくグリーンそばに集まる。
注目の最終場面である。

父「ちょっとまて。ここで計算してみよう。」

父はスコアカードを確かめ、計算をはじめる。

父「え〜と まず、兄ちゃんだが、そこからのロングパットを入れてイーグル取らないとまず負け確定だな。」

兄の球はグリーンを僅かにはずれ、芝の上にある。
そこからのカップインはかなり難しいかと思われた。

まずは兄のイーグルショット・・・。

兄「入れっ!」

パキッ・・・

ハズレ。兄、優勝戦線脱落。
兄の夏は終わった・・・。

父「じゃあ次・・・。しゅんちそれ2打目だよな。俺が次で4打目だからそれを入れれば1点差で文句なし優勝だ。」

しゅんちは第一打目の出来が素晴らしく、カップを狙える位置をキープしていた。

しゅんち「よぉし・・・入れて優勝いただいてやるっ!」

と・・・強気な発言とは裏腹にかなり緊張のしゅんち。
ゆっくりと振りかぶり・・・

パキーーン

しゅんち「ああああ!強く打ちすぎた!!」

心弱っ。
普通じゃありえない大失敗。
強く打ちすぎた球はグリーンを乗り越え反対側へ飛んでいった。

父「あっはははは!おまえプレッシャーに弱いなぁ!」

父の球はカップより2mの距離。
今まではずした事のないイージーパットである。

父「よしこれを入れると同点か俺の勝ちだな。」

父、パーショット・・・。

コツーン・・・

コロコロコロ・・・

ピタッ

父「ああああああああああ!!はずした!!」

あんたも弱いねぇ。
球はカップ5cm前で停止。
父も普通じゃありえない大失敗。

しゅんち「よっしゃああ!まだわからねえ!次ぎ入れればまだ勝ち目はある!!」

しゅんちゆっくり振りかぶり・・・

ヘコッ・・・

しゅんち「ぬああああああ〜今度は弱すぎた!!」

心弱くて終わりません。
それにしても親子揃いも揃ってなんというプレッシャーの弱さ。

・・・結局ミスパット合戦を繰り広げた挙げ句、父に軍配が上がる。
「心の弱さは遺伝だからしょうがない」と笑いながら皆は顔を見回すのだった。

結果・・・

優勝 父

2位 しゅんち

3位 兄

4位 母

・・・こうしてパークゴルフを終了するのだった。


PM 3:15〜

次の競技はアーチェリー。
人数分の弓矢を受け付けで貸してもらい、アーチェリー場に向かったのだった。
そして、早速試し撃ちをする。

しゅんち「むう・・・なかなか中心に当たらないねぇ。」

兄「俺はコツ掴んだぞ!」

父「ふふん。だいぶわかってきたぞ。」

兄と父はいち早くコツを掴んだらしく、矢が中心付近に収束していた。

そんな中・・・

母「やった!矢が前に飛んだわ!みてみて!」

母は、的に当たる以前の問題と戦っている様子。
それに見かねた兄が再び母に駆け寄る。

兄「いいかい?こうピンと背筋を伸ばして・・・」

母「こう・・・?えい!あら!当たったわ!私ってうまいじゃない!みたかっ!」

また調子に乗る母。
ようやくスタート地点に立つ母。

しばらく練習した後、早速勝負に入る事に。
ルールを下記のように定める。

一人に与えられた矢は全部で5本。
それを5カ所で撃ち、その合計点で競う事にした。

いち早くコツを掴んでいる父と兄はかなりの腕前で的を射抜いていた。
しゅんちは後半になりやっとコツを掴みはじめるが、時既に遅く二人に追いつくことはできなかった。

・・・そして、皆5カ所で矢を打ち終え集計に入る。
上位から

兄・・・150点

父・・・149点

しゅんち・・・128点

結果は兄の放つ最後の矢が中心を射抜き1点差で兄の優勝。
兄、劇的な勝利

そして注目の母の得点・・・


32点。

母は別の次元で戦っていたらしい。


母「32点も取ったのよ!すごいじゃない!」

皆、聞き流し。

こうして、アーチェリーを終えるのだった。

一行は休む間もなく次なる種目フリーテニス場へと向かう。

それにしてもハードスケジュールである。
しゅんちはすでに汗だくであった。

「フリーテニス用コート」

3種目目「フリーテニス」。
大きいラケットでプレイするミニテニス。

それぞれに軽く練習をした後、プレイ開始。
4人総当たりのリーグ戦にする事にした。

しゅんちの一回戦の相手は兄・・・
開始早々・・・


軽くひねられる。



そして2回戦の相手は父・・・
開始早々・・・


軽く潰される。



こういう競技はめっぽう強い兄と父。
しゅんち手がつけられずあっさり敗退。
母とのビリ決定戦に望むのだった。

しゅんち「母ちゃんだけにゃ負けられないなぁ〜。」

母「へへ〜ん!あんたみたいな運動不足なんかにゃ負けないのよ!」

母は毎週テニスをやっているということもあり今回ばかりは自信があるようだ。


結果・・・・



3−0でしゅんち圧勝。



母マジ凹み。

母「・・・なんで、しゅんちなんかに負けるのよ・・・。」

しゅんち「ま、当然だな!」

結局良いところなしの母。
力無くうなだれるのだった。

一方、兄と父の熾烈な争いは、父の熟年の技が冴えわたり兄を圧倒。
なんと父の勝利である。

兄「ぐぁぁぁ!このおっさん強ええええ!!」

こうしてまたまた父にやり込められたしゅんち達だった。


PM 4:00〜

すっかり汗だくになったのでオープンレストランで休憩する事にした。

母「しかしあなた達!情けないわねぇ〜。こんなおっさんに負けるなんて!」

母はまるで自分が勝ったかのように得意気に話しかける。

兄「でもさぁ・・・変だよ。強すぎだよこのおっさん。

父「昔からこういうゲーム的なスポーツは得意だったんだよな。」

今度こそ負けられないと、次の競技「ビーチバレー」では親二人に戦いを挑もうと同盟を組むしゅんちと兄。

しゅんち「兄ちゃん次のビーチバレーでリベンジだ!じゃ、俺ボール借りてくるわ。」

頼んだコーラを一気に飲み干し、休憩の合間にビーチボールを借りに行くしゅんち。
ボールを受け取り驚愕。

しゅんち「ちょっちょっ、見てくれ!ビーチボールじゃなくてバレーボールだぞこれ!」

ビーチバレーは柔らかいビーチボールでプレイするものと思い込んでいたしゅんち。
渡されたボールは普通の硬いバレーボール。

兄「うわ・・・手痛そうだな。あっ・・・まてよ元バレー部だよね母さん?」

母は学生時代、元バレー部。
難しいバレーボールの扱いにはこの中じゃ一番慣れているはず。
しゅんち達これはピンチか・・・?

こうして休憩した後、最終決戦の地、ビーチバレーコートへと向かうのであった。

「ビーチバレーコート」

練習すればするほど手が痛くなるのでぶっつけ本番で試合は行われる。
サーブは兄。軽くアンダースローサーブ。

ボールは母に向かう・・・


母それを・・・

ヘコッ・・・


空振り。

まるでド素人。
あの・・・失礼ですが3年間、球拾いでしたか?

母「うるっさいわねー!もう何十年もやってないのよ!出来るわけないでしょ!」

逆ギレ。

母が使い物にならないと分かると父は母にボールは回さずにテニスのボレーのごとく一回で返してくる。
もはやバレーと言えません。

一方しゅんち達はあくまでバレーらしさにこだわり、レシーブ、トス、アタックを狙った。

序盤、父の「一回でリターン作戦」にはまり、かなり不利。
しかし、徐々に息を合わせようやく形になってくる。

しゅんち「よし!トス上がった!!くらえええ!アターーーック!!」

しゅんちはジャンプしアタック!

バシッ

しかし、なんと母、華麗にブロック!





顔で。

ボールは母のおでこ付近に命中。見事、しゅんちのアタックを跳ね返す。

しゅんち「だ・・大丈夫か!?」

母「しゅんちやったわねぇ〜!」

兄「上半身ならどこに当たってもOKなんだよ・・・確か。だから今のはそっちの得点だわ。」

母超ファインプレー。





顔で。

しかし、母の顔面ブロックはそう何度も出来るはずもなく、流れを掴んだしゅんち達はスコアをひっくり返す。
父の横っ飛びなどのファインプレーがあったものの、及ばずしゅんち達の圧勝で幕を閉じるのだった。

しゅんち「いえい!いえい!いえい!どうだ!!みたかっ!」

父・母「くぅ〜・・・」

それにしてもおっさん、おばさん相手にムキになる若者二人。
かなり格好悪。

こうして全行程を終了。
結局、父の総合優勝で幕を閉じる。

それにしてもかなり充実したフィールドスポーツであった。


PM 4:30〜

一行は荷物をまとめ、ランドカーに乗り込もうとしていた。

母「あ・・・そうだ。そういえば、あなた部屋の鍵どうした?」

父「え・・・俺が持ってたっけか?」

父はポケットなどを調べ始めるが鍵が出てこない。

母「あなた、部屋を出るときに持ってたわよねぇ・・・。」

父「お・・・おまえに渡さなかったか!!?」

母「あら〜?あなた自分で持つって最初に言ってたじゃない!!」

夫婦ゲンカ勃発。
明らかに母優勢。

父「バ・・・バックを調べてみろ!」

母はバックをひっくり返すものの、鍵は見つからない。

父「ほ・・本当にバックにないのか!!?えええ?」

鍵が見つからない事にみるみる機嫌が悪くなる父。

父「まったく・・・なんでないんだ!」

プチ逆ギレ。

「キレやすい現代人」以上にキレやすい父。
一触即発である。

しゅんち「ま・・・まぁ、俺、受付で落とし物で預かってないかどうか聞いてくるよ・・・。」

しゅんちは険悪な空気を逃れようと受付に向かった。
受付には例の爽やか男店員さんが座っていた。

しゅんち「すみませーん。鍵の落とし物なんてないですかねぇ?」

男店員「え?いや〜・・・ないですねえ。落とされたんですか?」

そういうと親切な男店員はランドカーで一緒に探してくれる事に。

しゅんちが受付に向かう間、皆は、パークゴルフ場を探しているようだった。
男店員はランドカーを手配すると、ゴルフ場にやってきた。

男店員「あ〜〜すみませーん。どうぞ乗って下さい〜!これで探しましょう。」

父と兄、そしてしゅんちがランドカーに乗り込み、食い入るように芝生を見つめ鍵を探した。
父の機嫌が恐ろしいのでしゅんちと兄は父に触れることは一切しなかった。

そんな緊迫した空気の中・・・

男店員「え〜と、どなたが鍵を持っていたんですか?

恐ろしい質問。

父「はい・・・私です。」

男店員「あ〜あ!お父様でしたか!」

男店員に躊躇のない突っ込みに・・・
ついに父、凹む。

男店員「あの〜 先ほど、ビーチバレーで横っ飛びなんかしてましたがそれで落としたんじゃぁ・・・。」

父「・・・・。」

年甲斐もなくはしゃぐ姿を全て目撃されていたらしい。
父、恥ずかしそうにうつむくのだった。

叱られた時の子供のように。

結局、鍵は見つかる事はなく、受付でスペアキーを借りる事にするのだった。


そして、夕食だ!

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