AM 10:00〜
ショーをメインに見ようと方針を固めた一行。
園内マップを眺め、次は「ザ・ワイルド・ワイルド・ウエスト・スタント・ショー」に行くことに決定した。
「ウエスタンショー会場」
多少並んではいたが、会場に入りきれないほどではなく10:10からの回にすんなりと入れた。
中は、ドリフのセットのようになっていて、今にもいかりや長助がでてきて「うお〜〜いっす」とでも言いそうな雰囲気。
内容は、チビの日本人保安官と大柄な外国人保安官の凸凹コンビによる、コミカルドタバタ西部コメディーショー。
ギャングが街に入り込み、銀行強盗をしている。
それを見かけた凸凹コンビとギャングによるコミカルな格闘や銃撃戦が繰り広げられる。
合間に、片言日本語の保安官と日本人による漫才をはさみ、テンポのいい展開。
どうやら、出演している人たちはみんなハリウッドで活躍中のスタントマンのようで切れのある演技。
演技はもちろんのこと、ウォーターワールドほどではないが、セットの爆発などの演出はいちいち凝っていて迫力があった。
しゅんち達は一様に大笑い。
最後のオチもかなり大がかりでまさにドリフであった。
お笑いの要素が強く、なかなかおもしろいショーであった。
やはり、USJのショーはおもしろいと改めて納得できたのだった。
母は「私の読みは間違いない」と満足げな表情を浮かべていた。
そして、ショーを見終わり、会場をでる一行。
会場の近辺はウエスタン風のエリアになっていておみやげ屋さんなども、西部の雰囲気を漂わせていた。
しばらくキョロキョロしながら歩いていると、なにか人だかりができている。
近くにいってみる一行。
すると、ストリートコメディーショーをやっていた。
「ストリートコメディーショー」
これがかなりおもしろい!
セリフなどほとんどなく、見ただけで伝わるお笑い。アメリカンジョーク満載のショーだった。
ああ〜・・・やっぱりアメリカのコメディーっていいよなぁ・・・。
恐らく、どの国の人がみてもおもしろい内容で言語を超えたお笑いとはまさにこのことであった。
しゅんちは手をたたきながら大爆笑。
こうして、しゅんち達はすっかりウエスタンな雰囲気を満喫したのだった。
AM 10:50〜
次に、ミュージカルショーに行くことに決めたのだったが、11:20からだったのでちょっとお茶にすることにした。
一行は近代アメリカ風のファーストフード店に入り、ハンバーガーやコーヒーなどを頼み、席に座る。
しゅんち「いや〜〜USJはいいねぇ!」
しゅんちは運ばれてきたハンバーガーをかじりながらみんなに感想を聞いてみた。
母「そうよねぇ〜〜いやぁ〜 私はこんなにおもしろいなんて意外だったわ〜」
他の二人は口べたの為、笑みを浮かべているだけであった。
笑顔から「同感同感」という意思が伝わってきた。
しゅんち「いや〜・・・でもさ、一発目のバックトゥーザフューチャー?あれには参ったわ〜。むっちゃくちゃ酔ったね。」
母「あら〜情っけないわねぇ〜。私はすごい感動したわよ。
なんていうかな〜・・・あの映画ででてきたシーンをビューって駆け抜ける所なんてのはなんかすごい楽しかったわよ。
ああ・・・マーティン達の住んでる街だ〜って感慨を受けたわ。」
しゅんち「あぁ〜 母ちゃん達は座席の動く映画って感じだったんだろ?
ちっがうんだよなぁ〜 俺なんてまさに入り混んじゃってさー。まさにデロリアンに乗っている感覚なのよ。
リアル過ぎて気持ち悪くなっちゃうんだよ・・・。
やっぱ、世代よ。世代!俺達はさー ほら、現代人なわけよ。
なんつーかな・・・ヴァーチャル的なものにもの凄い入り混んじゃうわけよね。バーチャルじゃないよ。ヴァーチャルねヴァーチャル!」
下唇を噛み、ヴァーチャルを正しく発音してみせ、得意のうっとおしい力説をするしゅんち。
母「お父さんちょっとコーヒー飲む?」
軽く聞き流している母。
子供の戯言を聞き流すのは昔からの得意技だ。
しゅんちの発音教室は虚しく空を切っていた・・・。
AM 11:20〜
「モンスターロックンロールショー入り口」
モンスター達によるロックンロールライブショー。
しゅんちはフト、子供の頃にみた藤子不二雄の「怪物くん」の歌を思い出していた。
フンガーフンガーフランケン〜♪ ザマス ザマス のドラキュラ〜♪ そーでガンスの狼男〜♪俺たちゃ三人怪物トリオ〜♪
ショーが始まりそんなイメージは一気に吹っ飛んだ!
着ぐるみこそ着ていたがすばらしい歌唱力。そして、ダンス。
ロックンロールショーというよりはミュージカル風だった。
しゅんちはすばらしい歌に鳥肌が立った。
あまりのクオリティーの高さに驚きを隠せなかった。
ミュージカル好きの母も大満足の内容だったようだ。
母「いや〜・・・いいわ・・・。音楽もいい!」
そして、園内マップを眺め片っ端から見ようと言い出す母。
AM 12:20〜
ショー、ミュージカルというキーワードを元にあちこちに歩き出す母。
しかし、実はしゅんちの疲れはピークを迎えていた。
やはり、寝不足がたたったのか歩くのも限界に近かった。
まさに倒れそうな感じ。
そんなしゅんちとうって変わって相変わらず元気に歩き回る母と父。
しゅんちは絶対に言いたくないセリフがあった。
これだけは言いたくなかったのだが、ついにそのセリフを言おうとしてしまう・・・。
しゅんち「あのさ・・・そろそろ、帰・・・・」
母「あ〜!こっち行きましょう!」
言いそびれるしゅんち。
やはり気の引けるセリフだったのであえてそれ以上言わず、フラフラと付いていくしゅんち。
時間は昼過ぎになり、園内はだいぶ混雑してきたようだ。
「園内は渋谷状態」
母「あら〜・・・だいぶ混んじゃってきたわねぇ・・・。」
立ち止まり辺りを見回す一行。
しゅんち「混んできたしさ・・・そろそろ・・・」
その時・・・
母「あら・・・なんか始まるみたいよ!ちょっと行ってみましょう!」
「中央の湖にて、サーフボードショー」
湖中央にてウッドペッカーのモーターボートによる水上スキーーショーであった。
各所のスピーカーからは軽快なBGMに載せてDJによるノリノリの解説が流れていた。
どうやら有名なプレイヤーによるパフォーマンスらしく、そのテクニックはすごかった。
モーターボートに激しく引っ張られ、木の葉のように中に舞うプレイヤー。
ウッドペッカーと激しい水上スキープレイがどうも違和感を感じた。
そして、ショーを見終えてから、しゅんち再び交渉にはいる。
しゅんち「それじゃぁさ・・・昼も過ぎたしさ・・・そろそろ・・・」
それにしても、情けないしゅんち。
しかし、倒れそうなので仕方がない。
母「そうねぇ・・・だいぶ混んできたし・・・ねぇ お父さんどうする?」
おお・・・良い展開だ・・・。
父「そうだな。予定としては昼間までだったからな。帰ろうか。」
こうしてようやく帰ることに決定したのだった。
出口に向かう一行。
すると・・・
母「あら・・・なにかしらあれ?」
目撃した建物は「モーションピクチャーマジック」。
どうやら、ユニバーサル映画の裏話がスクリーンで見れるもののようだった。
母「人もあまり並んでないし、並びましょう!」
なかなか帰れないしゅんち。
体はフラフラでも気持はまだ居たかったので文句も言わず並ぶ。
5分程度並んですぐに入場できた。
中は映画館のようになっていて巨大スクリーンが目の前に広がっている。
開演の時間になり辺りは暗くなる。
映像が映し出され、スピルバーグの解説から始まった。
どうやら、これからユニバーサル映画の魅力について語ってくれるらしい。
・・・が、しゅんちついに電源が切れる。
Zzzzzzzzzz・・・・・
しゅんち寝落ち。
(※寝落ち=ネット用語で、ネットにつないだまま寝てしまう意味)
前半の解説が終わる辺りから一気に「END」にワープしてしまってるしゅんち。
内容は全然わからない。
母「あ〜〜〜おもしろかった!」
母の歓喜の声で目をさますしゅんち。
しゅんち「・・・・うん。よかったよねぇ・・・。」
不甲斐なく寝てしまったことは内緒にしたしゅんち。
母「私、個人的に一番良かったわ〜!」
しゅんちが寝ていたことを実は知っていてイヤミで言っているのだろうか・・・。
父「う〜ん。まぁ 一番っていうのは大げさだけどな。よかったな。」
ますます、寝てしまったことを言えなくなってしまうしゅんち。
そして、一行は出口ゲートに向かって歩き出した。
帰り道、またまた気になるものを発見。
「ストリートアカペラショー」
楽器なしの4人の男女によるアカペラショー。
ちょっと寝たことによって回復したしゅんち。
ショーを見ようと立ち止まる。
なんか聞いたことのあるアメリカンミュージックを何曲も歌い出す4人。
楽器無しでもリズム感のある絶妙なハーモニー。
4〜5曲くらい歌ってからしゅんちの良く知る曲が歌われる。
ラ〜リパップ♪ラ〜リパップ♪ウラ〜リラリラリ♪ラ〜リパップ♪ラ〜リパップ♪ウラ〜リラリラリ♪
映画スタンドバイミーで有名な「ウラ〜リラリラリ」である。(正式名称知らない)
疲れているにも関わらず、最初から最後まで立ちっぱなしで聞き入ってしまったしゅんちだった。
アカペラショーを見終えて、ようやく出口のゲートに到着する一行。
すると、朝は空いていた広大な駐車場には車がぎっしりであった。
さらに、大型バスがどんどん出入りしていた。
すごい来場者数である。
昼から来たら全然ダメだろうな・・・と感じるのだった。
車に戻る道中。
みんなさっきのアカペラショーに洗脳され、各々が「ラリパップラリパップ」と口ずさんでいた。
ユニバーサルスタジオジャパン・・・
もの凄くパワーを感じたテーマパークであった。
さすがにハリウッドということでエンターテイメント性としては目を見張るものがある。
ディズニーランドもすごいが、ショーのクオリティとか内容を見てもある意味ディズニーを超えているような気がした。
しかし、逆に小さい子供にとったらあまりおもしろくないかも・・・とも思った。
USJは映画の楽しさを知る大人達が楽しむ場所なのだな〜と感じたのだった。
その証拠に・・・一番渋っていた父と母が一番楽しんだようだった・・・。
そして、車はUSJを後にする。
さあ、次はいよいよメインの和歌山ラーメンだ!
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