shunchi極楽日記


act 210「天敵」

しゅんちは営業マンであるが、逆に営業されるのは大の苦手である。
「こちらはいいんですよ!」とニコニコ顔で迫られると、どうしてもその営業マンの笑顔の後ろに

「ノルマ」「数字」「成績」「儲け」「利益」

という文字が怨念のように見え隠れしているような気がしてしまうのである。

営業されてしまう場所の一つに電機屋が挙げられる。
しかし、しゅんちにとっては電化製品ならまだマシなのである。
色々な新機能や新技術を教えてもらえたりするからだ。
更に、本当に買いに来たときなどはわざと捕まって値引き交渉になだれ込むのである。

こうやってみると営業マンをそんなに苦手にしなくていいように思える。
しかし、しゅんちがどうしても苦手なものがあるのだ。

苦手なものそれは・・・








洋服店の販売員。




店員「いらっしゃいませ〜」

しゅんち「あ・・・はい。」

店員「もしよかったら試着して下さいね〜。」

しゅんち「あ・・・はいはい。」(←もうすでに無理)

店員「今日はどんな感じをお探しですか?」




しゅんち「ど、どんな感じ・・・?」







むしろ、それが聞きたい。


服にコンセプトのないしゅんち。
逆に自分にはどんな感じが似合うのかこっちが聞きたいくらいである。
ここでなまじ自分のイメージを言ってしまうと専門的な事を持ち出され自爆するのは明らか。
ここは適当に・・・

しゅんち「こ、こんな感じの・・・?」


とりあえず手元にあった良さそうな服を選ぶ。

店員「ああ〜ジャケット派なんですね。」






派とは?



店員「それじゃあ、ちょっと試着してみましょうか。」


そういわれすごすごと試着するしゅんち。


店員「ああ!よくお似合いですよ!」









いや、もう降参。


恐ろしい洋服屋の店員。
しゅんちにとっての天敵である。(考えすぎ)


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