shunchi極楽日記


act 213「身近なエンターテイメント」

身近なエンターテイメントといえば他人の会話。
聞いているのは失礼だと思いながらもついつい聞き入ってしまうものである。
もちろん聞いていることは悟られるように携帯電話をいじってみたり、考え事をしているような顔をしてみたり、ぼけーっと呆けているフリをしてみたり。。
聞いても聞かぬふりをすることが必要最低限のマナーである。

・・ある日、ガストでいつもの480円ランチを食べていると隣に女の子二人組みがなにやら恋愛の話しをしていた。
これまたエキサイティングな展開になりそうだとハンバーグをほお張りながら耳に全神経を集中させた。

女A「ねぇねぇちょっと聞いてよ。」

女B「なに?」

女A「この前、ヒロとさー遊びに行ったんだけどね。」

女B「うんうん。」

二人はアイスティーの入ったグラスをストローでかき回しながら話し込んでいる。
どうもしゅんちの横に座る女の子が恋愛相談を持ちかけてるらしい。

女A「ヒロにね「アヤコとは良い友達だから、そういう感じじゃない」って言われたのねー。」

どうやらしゅんちの横の女の子は「アヤコ」というらしい。

アヤコ「でもね、「アヤコに彼氏が出来たらちょっとショック」とか言うんだよ〜。」

女B「・・・それで?」

アヤコ「だから〜私にね、「誰か良い人現れたら教えて欲しい」とかいうのー。」

女B「微妙だねぇ・・・。」

アヤコ「一体なんなのーって感じなの!マキちゃんどう思う?」

興奮したのかアイスティーをごくごく飲むアヤコ。
どうやらこの話しを聞かされているのは「マキちゃん」というらしい。

どうも予想するにアヤコはマキちゃんにある言葉を言われたいらしい。
自分でも思っている事なのに他人からもどうしても聞きたいのだろう。

その言葉をマキちゃんが言うのかどうなのかが、今回の最大の山場だろう。
そこで今回のNGワードはこれに決めさせてもらった。


<NGワード>



「本当はヒロはアヤコが好きなんじゃない?」


さあ、どうなる!?


アヤコ「ヒロはさー私が他の誰かと付き合っちゃいけないっていうのかな?」

マキ「う〜ん・・・。そうだねぇ〜。」

アヤコ「何か矛盾してると思わない?」

するどいパスを送るアヤコ。
もう既にアヤコの魂胆を見切っているのか中々NGワードを言わないマキちゃん。
マキちゃんも中々の強者である。

これはかなりの名勝負の予感・・・!


マキ「・・で、アヤコはヒロの事好きなの?」

アヤコ「え・・・い、いや〜私は結構自分の気持ちに鈍感じゃん?

「じゃん?」と聞かれても・・・。

アヤコ「私はね、ヒロの気持ちが知りたいわけなの。」

マキ「・・・ヒロはアヤコに彼氏が出来るのは嫌って言ってるんだよね。」

アヤコ「うん!ね!?おかしいでしょ?」

マキ「うーーーん・・・。」

アヤコ「ね?どう思う?」

明らかに目の前に罠を張られ、それが丸見えなのにそこを歩かせられているマキちゃん。
ここでクールに「ただ単にキープされてるんじゃない?」とカウンターパンチを繰り出すのか・・・!?
それともあっさりとゴールを決めてしまうのか・・・!?


勝負の行方は如何に!?


アヤコ「前にヒロったら「俺って自分の気持ちに鈍感だから」とか言ってたこともあるんだよ。」

マキ「・・・。」

アヤコ「自分の気持ちに鈍感ってどういう意味!?」

ものすごいナイスセンタリング送るアヤコ。
あとは軽く合わせるだけで簡単にゴールである。

アヤコ「本当、ヒロって何考えてるのかなー?」

マキ「・・・。」

アヤコ「マキちゃん的にはどう思う。」


マキ「ひょっとして・・」


アヤコ「うんうん。」




マキ「・・・ヒロはアヤコの事が好きなのかもよ。」



マキちゃんゴーーーーーーーーール!!


アヤコ「え、え〜そうかなぁ〜。」

マキ「う、うん。そうじゃない?」

アヤコ「やっぱり?そう思う?」

マキ「う、うん。」

アヤコ「私も薄々と・・・」

・・
アヤコも良い友人を持ったなと、添え付けのキャベツをほお張りながら二人のナイスファイトに爽健美茶で乾杯するしゅんちであった・・・。


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