shunchi極楽日記


act 219「辛さの限界」

夏といえばカレー。
暑い日に汗をかきながらカレーを食べるのが夏の醍醐味である。
しゅんちはたまに自分で作ることがあり、今回は自分で作ることにしたのだった。

・・玉ねぎをしつこいくらいに炒めた後、不器用に切れた他の野菜と共に鍋に投げ込んでいく。
肉は豚バラ。にんにくと軽く炒めるのがしゅんち流である。
そしてしばらく煮込んだ後ルーを投入。
ここまでは普通の作り方である。

しゅんち「やっぱ夏だし辛くしなくちゃな!」

急に思い立ったしゅんちは勢いに任せて鷹の爪を2、3本投げ入れた。
一度もだえるくらい辛いカレーを食べてみたかったのである。

そして程なくして特製激辛カレー完成。

永谷園のCMのごとく扇風機を自分に向け、ビールを用意して準備完了。

しゅんち「いっただきまーっす!」

銀のスプーンを握り締め一口目を頬張る。


パクッ・・・・


モグモグモグ・・・


しゅんち「ん?思ったより辛くないな?」

鷹の爪を投入した割にはそれほど辛くなく拍子抜けするしゅんち。

しゅんち「ん〜〜・・・まあしょうがないか。」

と、二口目。


パクッ・・・


ガリッ・・・


何か香ばしい歯ごたえの物を噛んだ感触・・・



ドーーーーンッ


しゅんち「っっっっっ!!!!」



後頭部の後ろ辺りに殴られたような衝撃が走る。


雷?


大砲?


隕石?


と、次の瞬間口の中が一気に燃え上がるような感覚に襲われる。


しゅんち「か、か、辛か辛辛か辛か辛辛らら辛らr%&#@!!!??」

こ・・・


これが火を噴くという現象!?


ゴジラ?


ロケット?


大道芸?



どうやら、鷹の爪をモロにかじってしまったらしい。
その場で身悶えるしゅんち。

すると体内からグツグツと何かが煮えたぎるような感覚に襲われる。


鼻水、涙、汗、冷や汗、脂汗
鼻水、涙、汗、冷や汗、脂汗
鼻水、涙、汗、冷や汗、脂汗
鼻水、涙、汗、冷や汗、脂汗


体中の穴という穴から様々な液体が噴き出す。




いや、




辛いというよりも・・・




・・・




ない。



舌がない。



舌が取れた・・・??


舌が取れてしまった感覚に襲われ、慌てて手で触ってみる。
それはまるで自分の物ではない感触。


やばい。


尋常じゃない。


辛いの概念を通り越している。


もしや・・・



これが生命の危機?




しゅんち「み、み、見、未、水ずずず〜〜〜!!!」



猛ダッシュで水道に駆け込みコップに水を汲み飲み込む。



だめだ。



こんなんじゃだめだ。




水道直だ。




舌を出し火傷したときの要領で水を勢い良く舌に浴びせる。
しかし一向に口の中の衝撃が納まらない。


やばい・・・


辛いものを食べたときは・・・


どうすればいいんだ?


薄れ行く意識の中で昔読んだマンガ「美味しんぼ」の山岡さんの言葉を走馬灯のように思い出す。



「口に氷を含めばある程度辛さは収まる。」



そうだ・・・


氷だ!!


氷を口に含むんだ!!


慌てて冷凍庫を開け製氷機から何年前に作ったかわからない化石のような氷を取り出す。
そんなことにはかまってはいられないと一気に口に放り込む。

舌の感覚が取り戻った。


しゅんち「か、か、辛か辛辛か辛か辛辛らら辛らr%&#@!!!??」




氷までも辛い。


舌の感覚が蘇った瞬間に辛さを認識。
氷自体が激辛であった。

そして、しばらくしてどうにか辛さが収まったのだった・・・。


辛さの限界・・・

生きるか死ぬか一か八かである。


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