shunchi極楽日記


act 249「家庭のルール2」

人が二人以上集まるとルールが生まれると何かで聞いたことがある。
それは法律であったり、校則であったり。
その中で結構身近だと思われるのが家庭のルールである。
これは身近でありながら家族の主観で作られるケースが多くかなり曖昧なもので、一歩外に出てみると世間にはそのルールがまるっきりが通用しないことがあるのだ。

タカコは友人と家飲み会というのをやっている。
ローテーションでお互いの家でワインなどお酒を持ち込み、料理をみんなで作るのである。
実に経済的且つ安全な女の子らしいイベントである。

そんなある日、タカコが家飲み会の最中にしゅんちに電話してきた。

しゅんち「ああ、もしもし?どした?」

タカコ「ごめんねー。あのさ、しゅんちゃんも来ないかってみんな言ってるんだけど・・・。」

しゅんち「え・・・?俺?」

タカコ「なんか、みんな会いたいって言っててさ・・・。」

・・こうして、家飲み会に途中参加することになってしまった。
メンバーは看護師タカコの友達だけに全員看護師。
なんだか甘い雰囲気を感じてしまうしゅんちだった。

しゅんち「こんばんわ〜・・・。」

みんな「あーいらっしゃ〜い!」



みんな「とりあえず、ワイン買ってきて。」



甘い雰囲気・・・?


よくよく考えたら、彼女達は全員看護師。
数々の修羅場を越えてきたいわば猛者達である。
要するにこの会は






猛者達の宴。



甘い雰囲気などまさに甘い考えであった・・・。

こうしてワインを買いに行き、みんなに追いつかなければならないと急ピッチで飲み始めるしゅんちだった。

宴も後半に差し掛かり、しゅんちのトイレも近くなった。
しゅんちは飲むと止まらないタイプである。




キャーーー!!



突然、トイレから悲鳴。

しゅんち「ど、どした!?」

ヨネ「ちょっと!最後にトイレ使ったのしゅんちゃんでしょ!」

しゅんち「え・・・?そうかも・・・。」

ヨネ「便器に落ちそうになったでしょ!」

しゅんち「便器に落ちる・・・?」


ボットン便所ならともかくここのトイレは水洗式である。
落ちようがないと思うのだが・・・。


ヨネ「便座下げといてよね!」


・・どうやら、便座が下がってるのを確認せずに座ったらしくお尻がトイレにはまりそうになったらしい。

しゅんち「え?便座って普通上げとくもんでしょ?」

ヨネ「えええ?嘘?下げとくもんだよー。」

しゅんち「だって、うちの実家では便座は上げとくように!ってしつけられたよ。」

ヨネ「そんなわけないよ〜。だってうちの旦那にもよく叱るもん。下げといて!って。」

しゅんち「えぇえええ〜!?本当に?」

タカコ「普通は下げとくよね・・・。」

しゅんち「ええぇええええ!?マジで!?」

どうも納得がいかず、口論するしゅんち。

しゅんち「分かった!ほら、みんなは女性の職場でしょ?看護学校も女だけだったでしょ?だから、下げておくって文化だったんだよ!そうだ!間違いない!」

ヨネ「うぅ〜ん・・・。」

しゅんち「そうだよ多分!」

ヨネ「でも、とにかく便座は下げといてね。本当に落ちるから。



後日・・・


しゅんち「あ、もしもし、母ちゃん?」

母「あら、どしたの?」

しゅんち「トイレの便座って普通は上げとくもんだよな?」

母「はぁ?なにそれ?」

しゅんち「昔は便座は上げとけって母ちゃんによく怒られてたじゃん。」

母「いや、普通は下げとくもんだと思うわよ。」

しゅんち「へ?マジで!?じゃあなんで・・・」


母「あんたが下げたままおしっこして便座をびしょびしょ汚すからでしょ!」






しゅんち限定ルールだった。




便座は下げておくことにした。


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