東京に出張に行ったしゅんち。
その日は展示会で一日中歩き回りかなり疲れてしまった。
帰りに山手線でついついウトウトしてしまったのだった。


ガタンゴンガタンゴトン・・・


規則的な音が更に眠気を誘う・・・


ガタンゴトンガタンゴトン・・・


そしていつしか意識が遠のき眠りに落ちるしゅんち・・・



・・・



・・・



ねー



誰が座る？



えーあたしが一番最初に見つけたんだよー



ずるいよー



・・遠い意識の向こうで声が聞こえる。


なんだか周りが騒がしいみたいだ・・・


・・女の子の声？


どうやら、女の子に囲まれているようだ・・・
様子が気になったしゅんちはうっすらと目を開けてみる。




女子児童に囲まれている。（推定小学１、２年）



その女子児童は４人。
電車通学ということは名門私立の小学生なのだろうか。
ベレー帽のような帽子を被り、青い割烹着のような制服を着ている。
将来相当なお嬢様になるのだろうか。

しかしその制服には




カレーの染みが。




将来お嬢様だろうがなんだろうが、今はただの子供である。
キンキンの騒ぎ声とカレーの染み発見によりすっかり萎え萎えのしゅんち。



台風よ早く過ぎ去ってくれ・・・。


子供というのは他人との距離感をよくわかっていない。
それゆえによく無意識に他人にぶつかるものなのである。
しかも本人に自覚症状は無い。

さっきから


給食袋が当たってますが。


ぶら下げた給食袋がハンマー投げのごとく何度もしゅんちに命中。
更に代わる代わる女子児童の体当たりを食らいすっかり目が覚めたしゅんち。
しかし、ここで起きるのはちょっと難しい。



台風よ早く過ぎ去ってくれ・・・。


・・どうやら４人はしゅんち横の空いた席を巡って争っているらしい。
誰がその席に座るのかで盛り上がっている。


女子児童Ａ「じゃあさーじゃんけんで決めようよ！」


女子児童Ａ「じゃあーいくよー！」


女子一同「グリーンピース！！」


女子一同「グリングリンパリン！パリンパリンチョリン！」




普通のじゃんけんじゃねーのかよ。



女子児童「チョリンチョリングリン！」


女子児童「ドン！！」


しゅんち「（ビクッ）」


ドンのインパクトが心臓に悪い。


女子児童Ｂ「やったー！！あたしの勝ちー！」

そういうとそのうちの１人が軽くジャンプしてしゅんちの横に飛び乗る。
もちろん



しゅんちに体当たり。



女子児童Ｂ「やったねー！」

女子児童Ａ，Ｃ，Ｄ「いいなーいいなー」

勝利を勝ち取った女子児童は喜びあまり席でしゅんち体当たり攻撃を加えながらぴょんぴょん飛び跳ねる。
そして勝利した彼女を取り囲み騒ぎは続く。

女子児童Ａ「ねーねーもっかいやろーよー！」

どうやら、さっきの勝負が悔しかったのかエキシビジョンマッチが続けられた。

女子児童Ａ「じゃあーいくよー！」


グリングリンパリン！パリンパリンチョリン！


グリングリンパリン！


チョリンチョリンパリン！


パリンパリングリン！


チョリチョリンパリン！


ドン！！


台風よ早く過ぎ去ってくれ・・・。


全く寝れずのしゅんちであった。