shunchi極楽日記


act 320「ソフトクリーム」

しゅんちはソフトクリームが好きだ。
観光地で見かけるとついつい食べたくなってしまう。
それを知っているタカコはいつも「食べないの?」と声を掛けてくる。
今日も例外ではなかった。

タカ「ねえねえ、ほらソフトクリームあるよ。食べないの?」

しゅ「ん?ああ・・・あれはソフトクリームじゃないのよ。」

タカ「え?違うの?」

しゅ「あれはソフトアイスだね。」

しゅんちは昔、バイトでソフトクリームを作っていた事があり、ソフトクリームに関してはちょっとうるさいのだ。

タカ「何か違うの?」

しゅ「あれはね、攪拌しながら冷して作るんタイプじゃないんだな。」

タカ「かくはん?」

しゅ「ソフトクリームって液状のソフトクリームを冷しながら攪拌しながら作るでしょ?」

タカ「し、知らないけど・・・。」

しゅ「で、ソフトアイスってのはカップアイスを押し出して無理矢理にソフトクリームに見立ててるだけなのよ。」

タカ「?」

身振り手振りでタカコに説明を始めるしゅんち。


かなりうざい。


しゅ「その証拠に、味が何種類もあるでしょ?カップアイスだと種類を揃えやすいんだよ。」

タカ「??」

しゅ「味の種類が多いのがソフトアイスの目印なんだな。」

タカ「へ、へぇ・・・。」

しゅ「何種類もカップアイスを用意しておいて注文が来たらその都度、機械で押し出してひねり出せばいいわけだ。」

タカ「・・・。」

しゅ「色んな味が楽しめるっていうのはメリットだけど、ソフトクリーム本来の舌触りっていうかクリーミーさは表現できてないってわけだな。まあ、言ってしまえば缶ビールと生ビールぐらいの違い?

タカ「・・・。」

しゅ「本物のソフトクリームというと右と左と2種類しか原料の液状ソフトを入れられない作りになってるのね。だから、バニラ味とチョコ味だとしたら左のレバーからはバニラ、右からはチョコ、そんで真ん中から2種類を足したミックス。」

タカ「み・・・みっくす?」

しゅ「そう!「ミックス」がある店こそ、本物のソフトクリームの証拠なのさ!」





かなり面倒くさい事になってきた。




しゅ「俺も昔、ソフトクリームの機械が欲しいなーと思ったことあったんだけど、かなり高いんだよね。たぶん数十万円はするだろうね。だから機械持っているところは元取るのが大変ってわけよ。」

タカ「・・・。」

しゅ「もう一つ本物かどうかを見分ける方法としては、全デザートメニューにソフトクリームを使っているかどうかね。使っている店にはソフトクリームの機械があると言っていいね。例を出せば「夢庵」ね。あそこはクリームあんみつの上にソフト乗ってるからね。確実に持っているね。アイスを使う場面でかならずソフトクリーム出してくる辺りが確定要素だね。機械の稼働率上げて元取るために必死ってわけなのよ。」

タカ「・・・。」

しゅ「よっぽど凄いところになると何台もソフトクリームの機械を置いて、色んな味で出しているところもあるけど・・・最近見たことないよな。昔は近所のスーパーのスナックコーナーにあったんだけどなぁ。3段重ねってのもあったしね。バブルの時代ってわけか。あれは食べにくくて、結構上の段をボタッってこぼす人が多かったんじゃないかな?俺も何回かこぼしたことあるよ。組み合わせで結構悩んだよなぁ。ひょっとしたら今見かけないのはソフトアイスの普及も影響してるのかもなぁ。」


タカ「で、結局どうするの?」


しゅ「ん?え、ああ・・・。でも、折角だからソフトアイス買ってみるか。」




結局買うんかい。



しゅんちはソフトの基本のバニラを購入。
ソフトアイスの実力を確認・・・。


パクッ



んん・・・。




んんんんん・・・・。





んまい。



これって本当にソフトアイスか・・・?

しゅんちの自論が正しければアイスを押し出して作ってあるはずである。
そうとは思えぬ口当たりのまろやかさクリーミー。

散々語っておきながらソフトアイスとソフトクリームの違いがイマイチわからないしゅんちであった。


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