shunchi極楽日記


act 334「しゅんち家の擬音」

しゅんち家には世間で使われていない数々の擬音がある。

・・いきなり意味不明な一文からはじまったが、詳しく説明していこう。
擬音というのは承知の通り、音を文字で表現したものである。
「肩をトントン叩く」「家がミシミシ音を立てる」などのカタカナの部分である。

しゅんち家に伝わる擬音をいくつか紹介しよう。


「まがまが」


幼少の頃、親と一緒にお風呂に入った時によく言われた擬音である。
使用方法はこんな感じである。


「頭洗ってあげるからまがまがしなさい。」


「はい!まがまが〜


前にかがめという意味である。
恐らく「曲げる」と「かがむ」を混ぜた創作擬音だろうか。


「こっぺこぺ」


朝によく使われる言葉である。
だらしのないしゅんちは朝によく言われた。


「顔洗いなさい!顔がこっぺこぺよ!」


「あなたは朝に顔をよく洗わないからいっつもこっぺこぺね。」


どうも目ヤニやらが顔に付いている様子を指しているらしい。
コッペパンが二つと勘違いしそうである。


「ぐぅー」


食事の時に使われる言葉である。


「もっとぐぅーして食べなさい。」


ぐぅーしないからこぼすのよ。」


もっと茶碗に近づくためにアゴをグーっと前に出す事である。
エドはるみとは全く関係ないらしい。

これらの数々の擬音はの作者は



全て母である。



ある日、実家で食事をしていた時である。
母が姪のリトの話で盛り上がっていた。

母「それでね、すごい遊んで、汗びっしょりなのよ。」

しゅ「ほほぅ。」

どうやら、公園に遊びに連れて行った時の事のようだ。
かなり寒くなってきた季節だというのに、汗びっしょりになるほどに遊んでたという。

母「もうね、髪なんてカッパカパなのよ。」

しゅ「あっそう〜。」



タカ「か・・・カッパカパってなんですか?」



母「え・・・?」

しゅんちは長年の歴史を知っているから母の擬音に違和感を感じなかった。
しかし、タカコに言われてみるとおかしい事にようやく気付くしゅんち。
詳しく追求してみることにした。

しゅ「そうだよ・・・。カッパカパってどういう意味よ?」

母「えーっと、だから・・・汗で髪の毛がカッパカパなのよ。」

しゅ「だから、カッパカパって部分は?」

母「ああ・・・えーっと・・・髪の毛についた汗が乾いてカッパカパになった様子よ。」

しゅ「だーーかーーら!カッパカパ自体の意味さ!」


どうしてもカッパカパから離れられない母。


母「こう・・・鼻水が付いて乾いた状態よ。」

しゅ「それならカッピカピだろ。」

母「違うわよ!カッピカピならピカピカした状態みたいじゃない。」

しゅ「それはテッカテカだろ。」

母「とにかくカッパカパなのよ。」

しゅ「カッピカピでしょう。」

母「カッパカパなの!」



擬音のせいで会話が前に進まない。



しゅ「カッパカパって聞くとカサブタが取れるような感じだよなぁ・・・。」

母「・・とにかく、髪の毛がカッパカパになっちゃったのよ。」

しゅ「ま、まあいいか・・・。」

母「でさ、よっぽどお風呂に入れようかと思ったけど、リトも疲れちゃっててさ。」

しゅ「へえー よっぽど楽しかったのかね。」

母「汗だくで本当に大変だったのよ。もう本当、髪の毛ガバガバって感じで。」

しゅ「ほほう。」




タカ「が・・・ガバガバってなんですか?」



しゅんちは長年の歴史を知っているから母の擬音に違和感を感じなかった。
しかし、タカコに言われてみると・・・ 〜以下省略〜

しゅ「だからガバガバって何よ?」

母「え!?だから、髪の毛がゴワゴワしたような・・・。」

しゅ「じゃあ、ゴワゴワでいいんじゃねぇ?」

母「ゴワゴワっていったらバスタオルとかでしょ?ガバガバって感じなのよ。」

しゅ「ガバガバっていったらズボンがユルユルでガバガバって意味だろ!」

母「違うの!もっと汚れがこびりついたようなまさにガバガバって感じの・・・。」

しゅ「おかしいだろぉ〜!」

母「ガバガバって感じなのよ!」



タカ「むしろさっきのカッパカパでよかったんじゃ・・・?」



創作擬音が大好きな母であった。


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