shunchi極楽日記


act 344「ゴルフへの目覚め」 -ゴルフシリーズA-

父にクラブを貰い、ゴルフを始める事になってしまったしゅんち。
更にもらったクラブは新品だっただけに本気になって取り組むしかない状況である。

タカ「何書いてるの?」

しゅ「い、いや・・・。」

タカ「わ・・き・・をしめる・・・?」


しゅ「・・・。」


タカ「た・・て・・回転・・・?」


しゅ「・・・。」


タカ「なにこれ?」



しゅ「ご、ゴルフノート。」




タカ「ご、ごるふのーと!?」



しゅ「いやぁ・・・き、気付いた事をノートに書きとめておこうと思って。」




かつて無いほどの勤勉さ。



いざ本気で始めると、ゴルフの面白さに気付いてしまったしゅんち。
思い通りに球を打てた時の感触が脳裏に焼きついて離れない。
気が付けばあらゆる合間にスイングの練習をしてしまっている自分がいる。
まさに駅のホームで傘を振り回し練習しているサラリーマン状態。
少しずつ上達していく感覚に毎日ワクワク感が止まらなかったのだった。

すっかりゴルフの魅力にとりつかれてしまったしゅんちであった。

・・そんなある日、京都に住む従兄弟のコータと会う機会があった。
新居に泊まりで遊びに行く計画である。

ちなみにコータはしゅんちにゴルフを勧めた張本人である。
タカコに背中を押され、恥ずかしながらこっそりクラブセットを車に積み出掛けたのだった。
そしてコータ邸に付くと、皆でお茶を飲みながら近況報告をしあうのだった。


話もひと段落した頃・・


タカ「ほら・・・(言いなよ)。」

しゅ「え・・・?あ・・・いや・・・うん。」

コータ「?」


しゅ「じ、実はさ、俺ゴルフ始めたんだ・・・。」


コータ「ま、マジで!?」


身を乗り出すコータ。

しゅ「い、いや、実は父ちゃんがクラブ買ったんだけど、合わないからって貰ったんだよね。」

コータ「ほんまか!」

タカ「それがね、もの凄い勤勉なんだよ。ノートとか付けてるん。」

コータ「うわっはははは!マジでっ?」

しゅ「結構はまっちゃってさーこれが・・・。」

タカ「で、クラブ持ってきたんだよね。」

コータ「そうかー!遂に来たか〜!そらニュースやわ!」

3年前に勧誘して頑固に始めないしゅんちをみて一度諦めていたのだろう。
意外な展開だったらしい。

コータ「で、何がどう面白いん?」

しゅ「いや〜なんていうかな・・・人に迷惑かけずに練習できるところかな・・・?」

コータ「あぁ・・・確かにあるわな。」

しゅんちが思うに、スポーツで誰にも迷惑かけずに練習できるものは少ないと思われる。
ゴルフの場合、打ちっぱなしでひたすら気の済むまで1人で練習できる環境なのである。

しゅ「まあ、ゲームで例えるなら「昇竜拳」のコマンドをひたすら練習するみたいな?」

コータ「うわぁ〜やっぱりゲームか!」

自分ごとながら話しているうちにゴルフに向いている理由が解ってきたしゅんち。

コータ「実はな〜俺もゴルフは最初からしゅんちゃんに向いてると思っててん。」

しゅ「そうなの?」

コータ「ゴルフは体育会系には向かなかったりするんやな。」

しゅ「どうして?」

コータ「例えば、ドライバーで250Yをいつも飛ばしてる人がいたとするやろ?」

しゅ「うんうん。」

コータ「体育会系の人ならどんなに調子悪くても「俺の実力なら絶対250Y飛ばせる」とがんばってしまうんやな。」

しゅ「ほう。」

コータ「しゅんちゃんならゲーム的な発想で、調子悪ければあっさり諦めて方針転換できるやろ。200Yでいいやって。」

コータの理論だと、ゴルフはスコアが大事であって、その日のコンディション、調子に合わせてスコアメイクできる人が「ゴルフがうまい人」であるらしい。
体育会系の人ならば自分のプレイに理想を求めすぎてしまう。普段は右に曲がらないのに・・・もっと飛ぶはずなのに・・・と。
しかしゲーム脳の人ならば右に曲がる日なら左に打つ。飛ばないなら飛ばないなりの作戦を考える。
更にゴルフはゼエゼエと大汗をかくようなスポーツではない。
まさにしゅんち向きのスポーツだと説明してくれた。

そして、その後皆でゴルフ練習場に行くのであった。

そこで、ショットの打ち方や考え方や練習方法のアドバイスを受ける。
こんなに素直なしゅんちは見た事が無いと驚かれ、知識をもの凄い勢いで吸収していく・・まるでスポンジのようだと驚かれるのであった。

コータ「クラブちょっと見せてや。」

しゅ「え?ああ、いいよ。」

そういうとクラブを触ったり何か数字を読むコータ。
何か違いがあるのだろうか。

しゅ「どんな感じ?」

コータ「結構柔らかいクラブやね。カーボンやし。この数字が柔らかさの数値なん。」

しゅ「・・・何か違うの?」

コータ「柔らかいクラブは初心者向けやな。しゅんちゃん非力なタイプやし、合ってると思うわ。」

しゅ「へぇ〜・・・。」

コータ「しかし、なんで叔父さんはこのクラブを買ったんやろな?」

しゅ「・・・?」

コータ「叔父さんのプレイスタイルなら硬いクラブの方が合ってるような気がするけどなぁ。」



もしかして・・・





父は最初からしゅんちにクラブを渡すつもりだったのだろうか・・・。




プルルル・・・

コータ「あーもしもし?」

どうやら弟のヨーゾーに電話をしているらしい。

コータ「しゅんちゃんなぁ 遂にゴルフ始めたらしいで。」

ヨーゾー「(マジで!)」

受話器の向こうから絶叫が聞こえる。

その後、ギャーギャーと何かを騒いでいる声が受話器から聞こえてきた。

しゅんちがゴルフを始めることでこんなにも喜んでくれる人がいるなんて・・・。
つくづく自分がゴルフを始める環境に適していると実感するのであった。

コータ「ところで、コースにはいつ出るん?」

しゅ「来月、連れてってもらう約束なんだ。」

コータ「ほう、楽しみやな!」


来月はいよいよコースデビューである。
果たしてどんな結果が待ち受けているのだろうか・・・。


つづく・・・


NEXT≫
≪BACK
INDEX

アクセス解析

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送