shunchi極楽旅行記


2005年 1月某日

道楽夫婦と近所でも有名なしゅんちの父、母。
この夫婦には毎年恒例行事があった。

「北海道スキー旅行」

この行事はしゅんちがまだ小学生だった頃からはじまった。
子供がインフルエンザにかかり40度近くの高熱を出していようが、子供が骨折をしていていようが、受験があり大変な時期であっても毎年のこの恒例行事が揺らぐことはなかった。
二人にとっては17年ほど続いている伝統行事なのである。

2年前にフトしたきっかけでこの伝統行事参加することになったしゅんちだったが、その回以来2人とも

「旅行はみんなで行ったほうが楽しい」

という結論に達したらしく、今回も大人数で行く事に決定したのだった。
今回は幹事の父がすっかりやる気を出し、パソコンで作られた手の込んだ日程表がしゅんち夫婦に届くのだった。

今回向かう先は「富良野スキー場」
あの有名なドラマ「北の国から」の舞台である。
妻のタカコはこのシリーズを全く観た事が無いらしく、折角撮影現場に行くというのに知らないのは恩恵が感じられずにもったいない。というしゅんちのくどい説得に応じ、出発の3ヶ月前からレンタル屋に走り予習を欠かさなかったのだった。

こうして当日を迎えるのであった。


AM 4:00〜

今回の参加人数は7人。
予定では親2人が松本まで2人を迎えに来て、そのまま東京に向かう。
東京で今回参加予定の従兄弟マサナオ君を拾った後、そのまま羽田空港へ。
そして、新千歳空港で京都から参加のケンおじ、ナミおばと合流する予定である。

タカコ「しゅんちゃん。そろそろ来るよ。」

しゅんち「ん・・・ううん・・・」

朝型のタカコはまだ暗い早朝だというのにスパッと目覚め、夜型のしゅんちを起こしながら準備された荷物を入念にチェックしていた。
荷造りはタカコに任せて再び寝返りを打つ。
すると母からもうすぐ到着するとのメールが届き、眠いながらもそもそと着替え始める。

タカコ「じゃあ、しゅんちゃんの荷物確認してね。」

しゅんち「・・あい。」

タカコ「財布は?」

しゅんち「持った。」

タカコ「携帯は?」

しゅんち「持った。」

タカコ「はい。OK。」




確認終了。



ピンポ〜〜〜ン♪


母「お!起きてるね〜さすがタカコちゃんね。」

こうして全ての準備をタカコに任せ、しゅんちは自分の荷物(2個)だけを忘れずに車に乗り込むのだった。


AM 10:00〜

東京でマサナオ君を拾った後、羽田空港から7:30にフライトし、新千歳空港に10:00に到着。
ここでケンおじとナミおばと合流である。
これでメンバーが揃ったわけである。

ここで今回のメンバーを紹介しよう。

父・・・
計画と実行の男。リーダー肌。
計画したことが実現していく事に生き甲斐を感じる為不滅の永久幹事である。
最近、孫やら嫁やらができてニヤニヤデレデレと砕け気味。


母・・・
おきらく極楽な母。間違いなくしゅんちは母の血が濃い。
思いつきで放つ言葉はなぜか説得力がある。
今までの旅行では数々の珍事件を巻き起こしてくれた。


タカコ・・・
しゅんちの妻。職業「看護師」趣味「掃除洗濯」のしっかり者。
キャッチフレーズは「任せて安心」
元々はこのHPの大ファンでまさか自分が旅行記に登場するなど夢にも思っていなかった。

マサナオ・・・
しゅんちの8歳上の従兄弟。東京暮らしだが、すっかり長野の魅力にとりつかれ今やしゅんち一家の長男という位置づけに。
登山だスキーだ旅行だと参加率がかなり高い。

ナミおば・・・
母の妹。母と違い上品で可憐なおばさん。
時々見せる頭の中にお花畑が広がったような発言には度肝を抜かされる。

ケンおじ・・・
バリバリの関西人。元は岩城滉一似のイケメン出身。
関西仕込みのギャグは冴え渡り、おじさん連中のカリスマ的存在
素でも異常な行動で笑いを取る。


・・以上が今回の参加メンバーである。


一行は空港で昼食を買い込んだ後、シャトルバスで富良野スキー場に向かうのだった。
やはり北海道といえば海鮮物ということで海鮮弁当とビールを山ほどに買い込むのだった。

早速車内では缶ビールで宴会が行われていた。

ナミ「なにその「弱っちーズ」って?」

しゅんち「あのね、この2人がそういうチームを組んでるんよ。」

ナミ「チーム?」

この2人とはマサナオ、タカコの2人である。
なんとなく考え方と性格が似ている2人が意気投合し、チームを結成したのだった。

しゅんち「この2人は特別にが弱いのよ・・・いや、弱っちいの。

ナミ「弱っちい?」

しゅんち「ん〜・・・なんて説明したらいいかなぁ。」

ナミ「心が弱いって言ったら私も弱いわよ。すぐに反省するし・・・。」

しゅんち「んー・・・そんなレベルじゃないのよ。」

ナミ「どんなの?」

しゅんち「2人とも心配性っていうか・・・自己犠牲っていうか・・・なんてのかな?もっと日陰な感じ?」

ナミ「日陰・・・?」

しゅんち「じゃあ例えば・・・ナミおばは誰かに褒められたら嬉しい?」

ナミ「え?そりゃ嬉しいけど、あんまり言われると恥ずかしいかな・・・。」

しゅんち「この2人はね、褒められるのが嬉しいどころかむしろ苦痛なのよ。」

ナミ「ええぇ!??苦痛!?」

マサナオ「ああ、苦痛だね。」

タカコ「苦痛ですね・・・。」」


ナミ「よ、弱っちい・・・。」


マサナオ「俺の座右の銘は「人生犠牲バント」。」

タカコ「キャー会長かっこいい〜!」

彼曰く、自分が犠牲になって誰かが幸せになってくれればそれが幸せだという。

しゅんち「んで、新年に発表したタカコの今年の目標はなんだっけ?」

タカコ「えっと・・・私の今年の目標は「なるべく目立たないようにしたい」です・・・。」

ナミ「よ、弱っちい・・・。」

マサナオ「俺の人生は誰かに打ってもらう為のバッティングピッチャー。」

タカコ「キャー会長素敵ぃ〜☆」

ナミ「・・えーじゃあ、タカコちゃんはしゅんちゃんのHPとかに出ても嬉しくない?」

タカコ「えっと・・・嬉しいどころかむしろ困りますね・・・。できれば物影からこっそり眺めていたいって感じで・・・」

ナミ「よ、弱っちい・・・。」

しゅんち「ね?だからなかなか書けないのよ。」

ナミ「それじゃ今回の旅行記になっちゃったら大変よねぇ。」

タカコ「だから、なるべく目立たないように・・・目立たないように・・・」




十分目立ってしまいました。




・・こうして、海鮮弁当をつっつきながらビールを飲み続ける一行。
外を見るとかなり雪が深くなってきたらしく道の脇には雪の壁が迫っていた。
軽くトイレ休憩をし、さらにホテルを目指す。

しゅんち「・・・し、しまった。」

タカコ「ん?どした?」

しゅんち「まただ・・・。」


しゅんち尿意。


タカコ「い、今さっきしたばっかりじゃん・・・。」

しゅんち「まずい・・・バスでのビールは警戒しなくちゃならなかったのに・・・。」

ハワイ旅行で失敗した教訓が生かされていないしゅんち。ハワイ旅行記 参照
したいと思うとますます止められない尿意であった。
たまらず運転手に話しかける。

しゅんち「す、すみません・・・トイレに行きたいんですが・・・。」

運転手「え・・・もうですか?

しゅんち「す、すみません・・・。」

運転手「ん〜〜トイレもないですしねぇ〜・・・まあ、もうちょっとで着きますんで。」

しゅんち「もうちょっとってどのくらいですか?」

運転手「20分弱ですかね。我慢してください。



20分・・・!
果たしてどのくらいの感覚の時間だろうか・・・

カップラーメンが3分・・・カップラーメンを7杯食べれば21分・・・

しゅんちはとりあえず体勢を不自然に斜めに安定させた。

父「そうだ!おまえ今度こそ自分の呑んだビールの缶にしちまえば?あははは」


マジでそうしたい。


まさにハワイ旅行と同じ展開である。

フト横を見るとそわそわしている二人を発見。

マサナオ「・・・・。」

タカコ「・・・・。」

しゅんち「あ、あれ?ど、どうしたの2人とも黙っちゃって・・・。」

マサナオ「いや、しゅんちが我慢してるの見るとこっちまでハラハラするっていうか・・・。」

タカコ「うん・・・。なんだか心配で・・・。」


さすが弱っちーズ。


ゲラゲラ笑ってる皆を尻目に深刻な面持ちでモジモジする三人であった。


PM2:00〜

バスはしゅんちがお漏らしする前になんとかホテルに到着し、誰よりも先に駆け出しホテルトイレに突入するのであった。

「新富良野プリンス」

「窓際からの景色」

ホテルでチェックインを済ませ、それぞれの部屋へ行き荷物を整理。
窓際に手作りのかわいい雪だるまがあったので撮影。

そして、その後早速ゲレンデへ。
到着と同時にスキーをする辺りが父らしい強行スケジュールであった。

天気はイマイチながらもそれぞれにスキーを楽しんだ。
そして夜はホテルの部屋で空港やコンビニで買い込んだ食糧で宴会をするのだった。

「カップめんを並べてみる」

これだけの人数がいろんな味が楽しめると、ご当地カップ麺を中心に色々と買い込んだのだった。

ナミおば「なにこのスープカレーって?」

早速ナミおばはしゅんちのインスタントカップめんコレクションのスープカレーに食いついた。
北海道を事前勉強してあったしゅんちは得意気に話はじめる。

しゅんち「北海道ではサラサラのスープみたいなカレーが流行ってるんだよ。」

ナミおば「へぇーそうなの。私ちょっと食べてみたい・・・・。うふふ」

しゅんち「フフフ、これも北海道限定だからね。」

そういうと得意気にお湯を入れ作り始める。

ナミおば「わー結構いい香りねぇ。」

しゅんち「だねぇ〜。普通のカレーよりスパイスが効いてるのかも。」

ナミおば「じゃあ、ちょっと頂いてみるわね。」

じゅるる・・・

ナミおば「あら!結構おいしいわよ!ケンちゃんもどお?・・・きゃああああああ!

ケンおじに渡そうとした瞬間、見事にケンおじの腿の上でカップがひっくり返る。


ケンおじ「あっ熱っ熱っじゃぁああ$#ああああ〜〜〜%&3☆###!!!!」


今まで幸せそうにカップ焼きそばを食べていたところへとんだ大惨事である。

ナミおば「きゃああああ〜〜ケンちゃん私どうしよう!!

ケンおじ「あアジアあじああじあっじいいいい〜〜〜」

ナミおば「わぁ〜〜あたし困ったわぁ・・・。」

困ってるのはケンおじである。

ケンおじ「おおおほほおおおおおお〜〜〜!!」

ケンおじは慌てて立ち上がると皆の前でズボンを脱ぎ始める。




熱帯魚カラーの派手パンツ登場。



ナミおば「きゃああああ〜〜!ケンちゃんこんなところで!

ケンおじ「しょ、しょうがないだろ!!」

あまりの派手なパンツに皆度肝抜かされ大爆笑するのだった。
こうしてカレー騒動を起こしながら富良野の1日目の夜は更けてゆくのだった・・・。


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